内容説明
詩歌とは何かという問いに立返りつつ、和歌、漢詩・俳句・近代詩など多様なジャンルに亘る日本詩歌の姿を描き出す。
目次
叙景歌の抒情性―日本詩歌の本質についての試論
枠と縁―和歌の修辞法
日本文学と西洋文学における連想の特性
歌の発想形式と「こころ」の表現―万葉歌の表現をめぐって
王朝歌学とルネサンス詩学―模傲の理念と母国語意識
恋と閨怨の歌―和泉式部、魚玄機、ルイーズ・ラベ
たはむれる、物語―歌のコンテクスト性をめぐって
草木の精の能にみる日本的自然観
松尾芭蕉におけるパロディーと異言語混淆
伝統のなかの短詩型―俳句とイマジズムの詩
ものの意味とものの生命―近代詩の抒情に関する比較文化的考察〔ほか〕