新潮新書
習近平vs.中国人

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784106108525
  • NDC分類 302.22
  • Cコード C0236

出版社内容情報

一党独裁が強化されている中でも、「個人」を貫く人たちはたくさんいる。在北京のジャーナリストが描き出した中国の生々しい現実。

内容説明

「エロ腐敗官僚」を告発するネットメディア代表、共産党に属さずに選挙に出る独立候補、天安門事件の記憶をつなぐ元学生闘士、ネット生中継が人気で女優になったトリマー、反日でも「蒼井そら」に熱狂する若者…。一党独裁が強化されている中国でも、「個人」を貫く人たちはたくさんいる。その存在は共産党体制への「アリの一穴」となるのか。中国社会「剥き出しの現実」を、在北京のジャーナリストが描き出す。

目次

第1章 腐敗官僚と暴露愛人
第2章 無罪でも死刑にされる国
第3章 平凡な日常も命がけ
第4章 色と金と憎しみと
第5章 それでも「六・四」の火は消えず
第6章 ある日、夫が消えた

著者等紹介

宮崎紀秀[ミヤザキノリヒデ]
1970年生まれ。ジャーナリスト(在北京)。一橋大学社会学部卒業後、日本テレビに入社。報道局記者を経て、2004~2009年にNNN中国総局に勤務(2007年から総局長)。2010年に退社(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シャコタンブルー

41
今日の新聞報道で、習近平総書記が歴代代指導者の中で別格の存在であることを意味する「核心」だと党内法規で保証する新条例を作り、35年までの長期政権になる可能性を示唆していた。恐怖政治がこれからも永遠と続く・・。中国国内にいる人のインタビューが掲載されているので、その生々しい実情が浮かんでくる。人権派の弁護士の夫が突然刑務所に入れられるが、その解放を待つ妻の話等は怒りととも虚しさを覚えた。法律も自由もない中国で生きていくことの恐怖と虚無を覚えた。習近平というタイトルを出すには本書の内容が違う気がする。2020/10/13

kawa

31
著者は日テレ「報道バンキシャ!」の中で数々の中国レポートを発表してきた方。なので既知の内容が多いのだが、改めて文章として読むと習近平政権下の共産党一党支配体制の強権・横暴ぶりに息を飲む。一刻も早い民主化を祈る気持ちを改めてというところだが、「アラブの春」の如く民主化の動きがさらなる治安の悪化や人権弾圧につながる可能性がない訳でもない。いかにソフトランデイングに持っていくかの困難さがつきまとう問題でもある。2023/05/28

大先生

14
習近平時代の中国に潜入したルポです。腐敗官僚、冤罪で死刑、子どもの誘拐、死豚の不法投棄、中国共産党に監視される生活等など…。これが中国の現実なんですね。香港の人々が命懸けで抵抗する理由がよくわかります。2015年に起きた「709弁護士一斉拘束」の事も書かれていました。きっかけは、人権派弁護士たちが警察による市民射殺事件を非難したこと。この動きが人権活動、民主化運動の拡大に繋がらないように拘束したと…。怖すぎ。人権侵害は許されませんが、刺激して更に被害者を増やす結果になることも懸念されます。難しい問題です。2021/04/02

Hatann

11
国家レベルで超高度経済成長を遂げた中国における国内の歪みを素描する。腐敗問題、環境問題、報道・参政権の問題など、当事者へのインタビューを丁寧に分かり易く纏める。ただし、中国共産党の統治の正統性が問われるとするも、普通選挙や報道の自由が正統性のすべてではないだろう。特定地域の社会問題を語る場合、自国における同様の問題の有無を顧みる姿勢も望まれる。中国の地方政府の状況も決して好ましい状況ではないが、日本にも他の国にも同様の問題が潜在している。タイトルのように恰も習近平個人の問題にみせるのはどうなのかなと思う。2020/06/09

ののまる

8
709弁護士一斉拘束事件については、誰かそれだけで一冊書いて欲しい❗️2020/07/18

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