新潮選書<br> 未完の西郷隆盛―日本人はなぜ論じ続けるのか

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未完の西郷隆盛―日本人はなぜ論じ続けるのか

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  • サイズ B6判/ページ数 272p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106038204
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0395

出版社内容情報

アジアか西洋か。天皇か革命か。福澤諭吉から司馬遼太郎・江藤淳まで、西郷に仮託し近代化の是非を問い続けた思想家たちの一五〇年。

内容説明

西郷が目指した「国のかたち」とは、何だったのか―?アジアか西洋か。道徳か経済か。天皇か革命か―日本人はいつも自らが理想とする「国のかたち」を西郷に投影し、「第二の維新」による「もう一つの日本」の実現を求めてきた。福澤諭吉、中江兆民、頭山満から、丸山眞男、橋川文三、三島由紀夫、司馬遼太郎、江藤淳まで、西郷を論じ続けてきた思想家たちの一五〇年から、改めて「日本のかたち」を問い直す。

目次

第1章 情報革命―福澤諭吉『丁丑公論』と西南戦争
第2章 ルソー―中江兆民『民約訳解』と政治的自由
第3章 アジア―頭山満『大西郷遺訓講評』とテロリズム
第4章 天皇―橋川文三『西郷隆盛紀行』とヤポネシア論
第5章 戦争―江藤淳『南洲残影』と二つの敗戦
終章 未完―司馬遼太郎『翔ぶが如く』の問い

著者等紹介

先崎彰容[センザキアキナカ]
1975年、東京都生まれ。東京大学文学部倫理学科卒。東北大学大学院博士課程を修了、フランス社会科学高等研究院に留学。2016年より日本大学危機管理学部教授。専門は日本思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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パトラッシュ

122
明治維新を成し遂げた革命家でありながら、不平士族を率いて自ら作った政府に反逆した男。前者の近代化路線は過去と断絶し大国への道を驀進した果てに百年足らずで破綻し、後者の唱える伝統重視の反近代主義は政治的説得力に欠ける。明治以後の日本は双方から引き裂かれ、明確な「国のかたち」が見えてこなかった。この大いなる矛盾を一身に体現したからこそ、西郷隆盛はそれぞれの立場で歴史と思想を考える上で理想を仮託し、意味ある生と死を論じる格好の存在となったのだ。疫病と戦争と不況が続く今日、一方に収斂することなく議論は続くだろう。2022/11/15

えちぜんや よーた

85
話が観念的なせいか分かりにくかった。ただ「西郷どん」で「南の島編」が絶賛放映中なので、西郷が奄美大島・徳之島・沖永良部島で見て感じたことを先回りして調べておきたい人にはちょうど良いかも。156ページから162ページまで流罪時代のことが記されています。2018/05/25

おさむ

35
日本の近代化に対抗する「反近代」の偶像として捉えられてきた西郷隆盛。古くは福沢諭吉、中江兆民、頭山満、橋川文三、江藤淳、三島由紀夫、そして司馬遼太郎ら名だたる思想家が、自説の材料として好き勝手に引用してきた、とも言える。それだけ多面性がある人物なのでしょう。かつて勝海舟が、西郷を大きく打てば大きく響き、小さく打てば小さく響く鐘のような人物と評しましたが、通じるものを感じました。今年の大河ドラマ「西郷どん」を毎週観ていたお陰で、理解が一層深まりました笑。2018/09/13

Y2K☮

32
名著。西郷は日本の独立を守るために欧米から学ぶ必要性を感じていた。一方で自分たちの価値観だけを物差しにして異文化を見下し、無知につけこんで搾取する列強のやり方は野蛮だと考えていた。東洋道徳と西洋合理主義の止揚を彼なら形にできた気がする。西南戦争と太平洋戦争を結びつけた江藤淳は慧眼だし、前者における旧士族の敗北が国から「抵抗の精神」を失わせたという福澤諭吉の見解にも同意。ヤポネシアに関するくだりも世が世なら危険視されかねないが説得力十分。己に厳しく知行合一を求め、死を恐れぬ陽明学の意外な弱点を覚えておこう。2024/06/20

かんがく

17
思想史から見る西郷隆盛。福澤諭吉、中江兆民、頭山満、橋川文三、江藤淳、司馬遼太郎を各章の主軸とし、そこに三島由紀夫や丸山真男も配置する魅力的な構成。有司専制による西洋化が進む維新政府に対し、第二の維新(反逆)を目指した反-近代としての西郷。西南戦争は明治期の一事件ではなく、後の226事件や太平洋戦争に繋がる、日本近代の縮図であるという。2020/02/14

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