内容説明
心優しきアウトローたちの溜り場だったフローティング・ホテル〈シリウス号〉。経営難から悪辣なギャングたちに買取られる当日、船はひそかに朝まだきの海を出航した…。ささくれだった現実を振り捨ててクルーとなった奇妙な仲間たち。追いすがるギャング、迫りくる嵐。黄金のありかを捜し求めて、〈シリウス号〉は今日もゆく―。大人の童心をくすぐる痛快無比の冒険譚。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Susumu Kobayashi
6
安楽さんはシリウス号という客船をホテルに仕立てて経営していたが、サーヴィスの質を落とさずに経営することに苦労していた。シリウス号が大資本ホテルに売り払われることになり、彼は仲間とともにシリウス号を再び船として航海させることにする。謎の宝の地図、それを狙う悪漢。冒険小説的要素のあるファンタジー。面白いけど淡泊で、もっと書き込んで重厚な小説に仕立て上げられたのではと思った。2018/10/05
tai65
3
星4つ2024/08/07
4545
3
これぞ冒険小説。最高!!冒険小説のあらゆる要素を詰め込んである。冒険小説は男にとってのファンタジーなので、どんな無茶があっても、それで良いのだ。2005/10/29
jjj
2
「初めから終わりまで、つまらない言葉の羅列に尽きるシロモノをジュンブンガクという。だが眠れない夜、睡眠剤としては効果がある、と言った男がいる。第一、純文学とか通俗文学なんて区別するのは日本だけだ。わたしが書きたいと思うのは、ハルヲ・サトーのいう”根も葉もない嘘八百”だ。物語の中の男や女と一緒になって、ワクワクドキドキする小説だ」(213頁)この物語のなかで、心に残った一文です。2023/04/03
鈴木朗
0
★★★★★