出版社内容情報
国立図書館設計コンペと若き建築家の密やかな恋を軽井沢の山荘に流れる幾層もの時間が包みこむ。文芸時評で話題沸騰のデビュー長篇!
大事なことは、聞き逃してしまうほど平凡な言葉で語られる――。注目の大型新人によるデビュー長篇! 「夏の家」では、先生がいちばんの早起きだった――。物語は一九八二年夏、十年ぶりに噴火した浅間山のふもとの山荘ではじまる。国立現代図書館設計コンペの闘いと若き建築家のひそやかな恋を、この家とこの土地に流れた幾層もの時間が包みこむ。各紙文芸時評で話題沸騰、日本の長篇小説の歴史を書きかえる瞠目のデビュー長篇。
内容説明
「夏の家」では、先生がいちばんの早起きだった。―物語は、1982年、およそ10年ぶりに噴火した浅間山のふもとの山荘で始まる。「ぼく」が入所した村井設計事務所は、夏になると、軽井沢の別荘地に事務所機能を移転するのが慣わしだった。所長は、大戦前のアメリカでフランク・ロイド・ライトに師事し、時代に左右されない質実でうつくしい建物を生みだしてきた寡黙な老建築家。秋に控えた「国立現代図書館」設計コンペに向けて、所員たちの仕事は佳境を迎え、その一方、先生の姪と「ぼく」とのひそやかな恋が、ただいちどの夏に刻まれてゆく―。小説を読むよろこびがひとつひとつのディテールに満ちあふれた、類まれなデビュー長篇。
著者等紹介
松家仁之[マツイエマサシ]
1958年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。編集者を経て、2012年6月、長篇小説『火山のふもとで』を「新潮」に発表。デビュー作とは思えないスケールと完成度、奥深い世界観が各紙文芸時評等で大きな話題に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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