蓮丈那智フィールドファイル
天鬼越―蓮丈那智フィールドファイル〈5〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103291428
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「鬼哭念仏」の夜に起こった殺人。奇怪な祭祀に秘められた巧緻なトリックとは。美貌の民俗学者・蓮丈那智フィールドファイル第五弾。

真贋など、どうでもいい。何故偽書が作られたのか。重要なのはそれだけだ。奇怪な祭祀「鬼哭念仏」に秘められた巧緻なトリック。都市に隠された「記号」の狭間に浮上する意外な真相。門外不出の超古代史文書に導かれた連続殺人――。氷の美貌と怜悧な頭脳をもつ異端の民俗学者・蓮丈那智が快刀乱麻を断つ。単行本未収録の二編に、幻のプロットに基づく書下しなど新作四編を加えた民俗学ミステリー。

内容説明

門外不出の奇書『天鬼年代記』が秘めた山村の闇。奇怪な祭祀・鬼哭念仏に潜む巧緻なトリック。都市に隠された「記号」から浮上する意外な真相―。単行本未収録作、幻のプロットに基づく書下ろしを含む、六つの事件。氷の美貌と怜悧な頭脳、蓮丈那智が帰ってきた!民俗学ミステリー。

著者等紹介

北森鴻[キタモリコウ]
1961年、山口県生まれ。’95年『狂乱廿四孝』で鮎川哲也賞を受賞し長編デビュー。’99年『花の下にて春死なむ』で日本推理作家協会賞・短編および連作短編集部門を受賞。2010年1月に急逝

浅野里沙子[アサノリサコ]
東京都生まれ。2009年『六道捌きの龍 闇の仕置人 無頼控』でデビュー。時代小説を中心に精力的に活躍中。北森鴻氏とは公私にわたるパートナー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

138
結構北森ファンの中では物議をかもしているのでしょうが、私は楽しめればいいのであまりこだわりません。作者名も二人の名前が掲載されているので問題はないという気がします。久しぶりに出版されて楽しめました。結構このようなものは海外にもあって奥さんが後を継いだり、弟子のような人が書き継いだりしているケースもままあるやに聞いています。これで北森さんの名前はもうでなくなるのでしょう。浅野さんの正念場ですね。2015/10/26

れみ

116
蓮丈那智シリーズ5作目。北森鴻さんが生前に書いて単行本化されていなかった2編+ドラマのために書いていたプロットを元に浅野里沙子さんが書き下ろしたもの(表題作)+完全な書き下ろし2編。表題作は確かに2時間ドラマらしい雰囲気が感じられるお話だなあ。鬼無里(北森さん作)と祀人形(浅野さん作)が好きだった。北森さんの遺したお話を本にするために浅野さんはすごく頑張られたんだろうなあというのを感じた一冊だった。2015/11/22

KAZOO

100
蓮杖シリーズの最終編です。最後の巻では6編の短編がありこれも浅野さんとの共著となっています。さまざまな地域でのフィールド民俗調査ということでまたまたその場で事件が起こります。よくまあ様々な地域でのむかしからの伝承事例を探りあてている(あるいは作り上げているのかもしれませんが)と感じます。とくに表題作などはかなり込み入った関係があったりします。これで最後とは残念です。2023/08/29

藤枝梅安

95
北森さんの遺した作品と、北森さんのプロットを浅野さんが完成させた作品、そして浅野さんの作品。それぞれの味わいがあり興味深い。すべて漢字3文字のタイトルで、その土地に伝わる伝承に囚われ、あるいは伝承を利用する人々の姿を描く。「文書の真贋よりも、何故そのような文書が作られたかが重要」という那智の言葉に北森・浅野作品の真髄がある。モーツアルトのレクイエムの後半はモーツアルトの作ではないという説がある。だからと言って作品の価値が下がるわけではない。浅野さんは浅野さんという独立した作家として活動を続けてほしい。2015/04/11

kishikan

79
北森フリークの私としては、蓮丈那智シリーズ復活とあらば、手にせざるを得まい、ということで、なにはともあれこの「天鬼越」。単行本未収録の北森さん作品2作、そしてドラマ用に北森さん自ら手掛けたプロットをもとに、浅野さんが書き下ろしたタイトル作「天鬼越」。そして浅野さんが遺志を引き継ぎ、蓮丈那智に思いを馳せて書き下ろした他の3作を加えて、できたのが本短編集。もちろん、北森作品じゃないものも入っているから、まったく不満がないないわけじゃないが、それでも面白かった。次からは、浅野民俗学ミステリの新作にも期待したい。2015/10/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9020194
  • ご注意事項