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  • サイズ 46判/ページ数 160p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103206101
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

笑い。サスペンス。謎。そして戦争――。知られざる名短篇を集成した生誕百年記念出版。〈失踪した恋人の鎮魂のために女性作家が書いた小説〉が読者を魅了するモダニズム文学の傑作「今は何時ですか?」、終戦の日の朝の列車で、午後の「重大発表」が載った新聞を売る若い女を描いた遺作「茶色い戦争ありました」ほか、作家、エッセイスト、批評家、翻訳家として読者を愉しませつづけた希代の文学者による全四篇。


【目次】

内容説明

笑い。謎。サスペンス。そして戦争の記憶―。知られざる傑作から、遺作「茶色い戦争ありました」まで、稀代の文学者による短篇集未収録作をコレクション。

著者等紹介

丸谷才一[マルヤサイイチ]
1925‐2012。山形県鶴岡市生れ。東京大学文学部英文科卒。1967年『笹まくら』で河出文化賞、1968年『年の残り』で芥川賞を受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳と幅広い文筆活動を展開。『たった一人の反乱』(谷崎潤一郎賞)『裏声で歌へ君が代』『後鳥羽院』(読売文学賞)『忠臣藏とは何か』(野間文芸賞)『輝く日の宮』(泉鏡花文学賞)『持ち重りする薔薇の花』など著書多数。訳書にジョイス『若い藝術家の肖像』(読売文学賞)など。2011年文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

84
丸谷才一初読み。生誕100年で昨年12月に発行されたもの。黄色い表紙に題字が中抜きのお洒落な装丁だったので、手に取った。「今は何時ですか?」いきなり旧態の文体で面食らう。1999年に書かれたものなのに。話の筋もわかったような今ひとつピンと来ないまま終える。「墨いろの月」「おしゃべりな幽霊」「茶色い戦争がありました」戦時中のお話が多いと思ったけれど、太平洋戦争の時に二十歳くらいだったのですね。著者は東大卒とありますが、学生の頃に終戦を迎えたとしたら、軍人を題材にした小説も風刺的に書くことができるのでしょう。2026/03/03

まこみや

34
「今は…」はエッセイ風に始まり、たちまち作家が語り手となっての楽屋落ちという大枠があって、やがて作家の現実と作品の虚構とが絡み合い、夢と現の記憶が綯交ぜになるという丸谷自家薬籠中の仕掛けとなっている。「墨いろの月」は「鈍感な少年」の裏返しのようだし、「おしゃべりな幽霊」は「贈り物」の手口に似る。初期の傑作「笹まくら」から遺作の「茶色い…」まで、丸谷才一の創作の根底にあったのは、あの馬鹿げた戦争への悲憤慷慨の念であったと再確認した。2025/12/22

メタボン

28
☆☆☆☆☆ こういう作品に出合えるから読書はやめられない。流石丸谷才一。表題作は、直木賞作家浜谷百合子の出雲のお国を題材とした連載小説や、わいわい天皇という作品の批評を通じて、プロデューサー進藤南との恋愛に至る前半と、61歳の元経済企画庁長官の女性星川路代が若くして亡くなった弟の建築家をめぐる作中作の後半という構成に唸らされる。昔少年に喧嘩の仕方を教えたことがあるというエピソードを軸とした虚実皮膜な作品「墨いろの月」。終戦の8月15日の出来事を中心にこれもまた虚実皮膜な作品「茶色い戦争ありました」。 2026/01/15

いちろく

24
なぜ今、丸谷才一の単行本が新刊で!? と思ったら2025年は生誕100周年だったのですね。初出は文芸誌、底本は全集から引用された短編集。表題作の主人公・直木賞作家浜谷百合子は実在の人物と勘違いして、読了後に調べてしまったほどメタ要素も感じた内容。遺作となった「茶色い戦争がありました」は連作短編の構想があったと知り、未完のまま終わった点で特に続きが気になる内容だった。2026/02/10

takataka

2
★★★★☆丸谷才一のエッセイが好きで古本を探して読んだりしているが、小説は長編を何編か読んだくらいで短編はき樹影譚を読んだくらいで、その時は良さがわからなかった。本書の4篇ともどこか現実とはずれている感覚が最後まで残っていながら人物のリアリティは感じられる不思議な話だった。2026/02/08

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