内容説明
’92年、浦和の高校教師とその妻が、家庭内暴力を振るう長男を刺殺した。健全と見える家族に潜んだ「異常性」。この悲劇を、あなたは他人事だと言い切れますか。
目次
第1章 自立できない長男
第2章 貧しさのなかで
第3章 自立への途上で
第4章 家族病理という視点から
第5章 ある夫婦の軌跡
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とめちゃん
1
脱愛着の過程に胸が痛みました。まさに数年前の我が息子の葛藤の風景でした。あの頃の親子の対立、よく乗り越えたと、思い出すと凍りつく気がします。いまや親に感謝の言葉を欠かさない息子です。2014/03/08
樽
0
親が息子を「殺そう」と決意するところに説得力を感じない。
まゆみり
0
子供が何か理解不明なことをするのは、子供が発しているサインで、子供自身が苦しんでいるということ。2014/12/08
たれっくま
0
有能な教師として慕われていた夫と、良妻賢母として文句の付けようがなかった妻が共謀して、家庭内暴力を振るう長男を殺害した事件を検証したもの。批判のしどころのない世間的に完璧すぎる親ってのも息苦しいんだろうなぁ。対応に苦慮して本人達は相当大変だったんだろうけど、物を投げて暴れるだけで直接殴ってくるわけでもない長男を、いともあっさり殺す方に考えちゃうのは、第三者から観ると不可解だった。2011/01/04