内容説明
引出しの中に転がっている正体不明のねじは、いつか役に立つことがあるのか。渡辺という人はなぜナベさんで、ワタさんと呼ばれないのか。太宰治と坂口安吾はどっちがダメ人間か。ドロボウに入られたらなんと叫ぶのがベストか…??演劇界の鬼才が片っ端から首を突っ込むとんでもない命題の数々。日常生活に潜む些細な謎に真剣に迫る!究極の脱力エッセイ集。
目次
第1章 青空とスイカ(人はときとして、九州人になる;だめに向かって ほか)
第2章 夜と目薬(音楽の話はもういいじゃないか;オブラート ほか)
第3章 ぼうはからだとともにおどる(大人が手をあげる;愛情と悪意の振幅 ほか)
第4章 読むことの遠い戦い(山陰、その濃密な空間;まず最初に食べた人 ほか)
著者等紹介
宮沢章夫[ミヤザワアキオ]
1956(昭和31)年、静岡県生れ。劇作家・演出家・作家。’80年代半ばから竹中直人、いとうせいこうらとのユニット「ラジカル・ガジベリビンバ・システム」の作・演出を担当し、小劇場界に衝撃を与えた。’88年、仕事を離れ、マダガスカルで数カ月生活。その後、劇団「遊園地再生事業団」を結成し、’92(平成4)年上演の戯曲『ヒネミ』で岸田戯曲賞を受賞した。独特な語り口のエッセイに、ファンは多い。京都造形芸術大学助教授も務める
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
♪みどりpiyopiyo♪
62
随分前に読んで面白かった本です。エッセイ集。書名からして ガッチリと心を掴まれて、読んでみたらやっぱり楽しい♪ 大好きすぎて 友人達に貸しまくってたら いつのまにか行方が分からなくなって、この本のことも忘れてましたが、読書メーターで読友さんが読んでらして 懐かしく思い出しました (๑`・ᴗ・´๑)
アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
58
何のへんてつも無い日常の一コマも、普段スルーしてしまっている言葉も、宮沢さんの目を通すとこんな風に笑える出来事に変換される。笑わそうとしていないのに、なぜか笑ってしまう。テンションも低め。真面目なおかしさといおうか。何度も噴き出してしまった。2016/05/04
こばまり
41
嗚呼悔しい。前評判は目にしていたのに。お風呂で電車で布団の中で。気付けば私もグフグフと声を潜めて笑っていたのでした。2014/09/27
優希
38
社会を斜に構えて見ているような気がしました。端からとんでもない疑問を投げかけ、真剣に迫るのが鬼才のようでした。2023/11/17
UK
38
相変わらずの宮沢節に脳みそがふにゃふにゃになってくる。明らかに普段使っていないトコロを刺激されるらしく、へらへら笑って読んでいるのに、なんだかうっすらと気が遠くなってくるのである。この人、ほんっとに変。断言するのもなんだけど。この人のエッセイは連続で読んじゃいけないな。浸りこむと日常生活に支障をきたすに違いない。ほらね。頭のねじが1つはずれて転がっている。2014/12/04