新潮文庫
中国という大難

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  • サイズ 文庫判/ページ数 443p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101391212
  • NDC分類 302.22
  • Cコード C0195

出版社内容情報

世界第二位の経済大国ながら、環境破壊や水不足など多くの難題を抱える中国。その素顔を、綿密な現地取材で明らかにした必読ルポ。

「世界の工場」として、アメリカに次ぐ経済大国の地位に登りつめながら、凄まじい貧富の差や大気汚染、水不足など容易に解決できない難題を抱える現代中国。加えて、軍事費を増大させ、外洋進出まで図る人民解放軍を党中央がコントロールできているのかどうかも定かでない。無関心ではいられない「やっかいな隣人」のありのままの姿を、綿密な現地取材で明らかにした必読ルポ。

内容説明

「世界の工場」として、アメリカに次ぐ経済大国の地位に登りつめながら、凄まじい貧富の差や大気汚染、水不足など容易に解決できない難題を抱える現代中国。加えて、軍事費を増大させ、外洋進出を図る人民解放軍を党中央がコントロールできているのかどうかも定かでない―。無関心ではいられない「やっかいな隣人」のありのままの姿を、綿密な現地取材で明らかにした必読ルポ。

目次

プロローグ 中国―誰にも“先の読めない”超大国
第1章 三峡ダムが中国を滅ぼす
第2章 汚職天国
第3章 十三億人市場という幻想
第4章 人民解放軍という闇
第5章 日中外交戦争
第6章 台湾海峡危機に巻き込まれる日本
エピローグ 日本の“国内問題”となる中国の大難

著者等紹介

富坂聰[トミサカサトシ]
1964(昭和39)年、愛知県生れ。北京大学中文系に留学したのち、週刊誌記者などを経てフリージャーナリストとなる。抜群の取材力、豊富な人脈を活かした中国のインサイドレポートには定評がある。’94(平成6)年、『龍の伝人たち』で21世紀国際ノンフィクション大賞(現・小学館ノンフィクション大賞)優秀賞を受賞。「文藝春秋」など様々な雑誌への執筆に加え、テレビのコメンテーターとしても活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

205
中国という厄介な国について書かれた1冊。日本でもいろんな国内問題を抱えているが中国はそれに増して巨大な人口領土を抱えているためややこしいんだなと思った。中国と何か関わりのある人は(今日日ほぼ全員かも知れないが)是非読むべきだ。2015/04/11

James Hayashi

28
水不足、水質汚染、工業排水、賄賂、環境破壊など諸問題をルポ。人民解放軍は共産党に組み込まれているが、必ずしも指揮下にあるとはいえない状況も見て取れる。すでにミサイル搭載の原子力潜水艦を持つ中国に、莫大な建設コスト、飛行士訓練、維持費を要する空母を持つことに疑問符を持っている。これは将来的に第一列島線近海だけでなく、太平洋、インド洋進出を目論み一路一帯として当然なのかもしれない。効率の良いカタパルトは3 艦目以降と思われる。親中派の二階幹事長は要注意。失脚した薄熙来(商務部長、大臣)とも深く繋がっていた。→2020/04/13

James Hayashi

25
中国で革命が起こるとすれば中産階級でなく低所得者を中心としたグループ。農業に深刻なダメージがあったり、水不足で生活に影響が出るなど予測不能な段階に入るとひっくり返る可能性がある。それを防ぐには党のための政治からの脱却。腐敗汚職の政治家の撤廃。また人民解放軍の鬱積が爆発する危機が訪れた時。解放軍の行方とサイバー攻撃。水不足、食糧、エナジー、領土問題など波乱含みの大国。日本は多大な影響を受ける。一党独裁の中国に対し、日本は政権交代で外交方針も違ってくる。それにブレない外交政策を。2018/08/01

愛 飢男

24
嫌中、親中という立場ではなく中国が孕んでる水不足 官僚汚職 人民解放軍 台湾 と6章にわたり筆者自ら得た情報を基に現在の中国を詳細に述べられている。 2007年に発刊されており、リアルタイムに欠けるが問題点は今も進行中で古さを感じない。 日本はさてどうすればいいのか? その答えは書いていなかった気がする。ホームに落ちた人を助けた中国人もおれば例のサンゴ 傍若無人な振る舞いをする中国人もいる。とかくこの国との付き合いは本当に難しい2014/11/17

モモのすけ

17
やっかいな隣人である。だが無視するわけにもいかず、かといって庇を貸したら確実に母屋まで盗られるだろう。「日本と中国の地理的な関係を考えれば、中国で起こることのすべてが日本の未来と密接につながってくる」「中国における大難は日本にとっても、かなりのレベルの災難となりうるということだ。畢竟、日本人は中国の問題を外国の問題としてではなく、国内問題と同じレベルで見なければならなくなっているのだろう」2013/05/25

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