内容説明
ものを書く母親より、おにぎりを作ってくれるお母さんが欲しいと思っていた―。普通の親とは違う両親に対する、幼い頃の複雑な思い。そして後年見かけた、二人がプロ野球中継を観ながら、おもちゃの太鼓を叩き、笛を吹いて応援に興じる、子供のように微笑ましい姿。白洲家の三人目の子供として育ち、晩年まで共に過ごした著者が綴る、懐かしい日々。心あたたまる名エッセイ。
目次
「何かが変だ」
二人の結婚
新婚旅行の車
御殿場
大磯
母と外国
母の教え
吉田茂さん
父の火好き
スキー〔ほか〕
著者等紹介
牧山桂子[マキヤマカツラコ]
1940(昭和15)年、白洲次郎・正子夫妻の長女として東京に生れる。2001(平成13)年10月に旧白洲邸「武相荘」を記念館としてオープンさせる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
18
娘から見た両親の話であり、家族しかわからない人間的な部分が面白かったです。更なる魅力を感じました。2024/04/25
裏鬼門
11
日本男子の理想・・・2021/05/05
KAZOO
10
日本の戦後のハイソサエティな家庭の様子がわかります。一つ一つの話題がそんなに長くないためと文章がわかりやすくまた写真も数多く挿入されているために、非常に読みやすく感じました。やはり娘さんであるせいかお父さんのことのほうが若干力を入れておられる感じがしました。今まであまり表には出てこないエピソードなどもあって楽しめる随筆でした。2013/04/08
和草(にこぐさ)
9
周りからみた白州次郎さんと正子さん。娘さんからみた両親。正子さんは桂子さんに娘としてより、同じ女性として接していると感じた。男性に寄りかかって生きていくのではなく、一人の人間としての生き方を貫いた正子さんは素敵です。2013/11/07
久美
6
次郎さんに興味が湧いて先日武相荘にもお邪魔したばかり。子供の目から見た両親はこんな方々だったのかと、そのほかの方が書かれた本や自伝などと比較して面白いと感じた。2012/04/15