新潮文庫<br> ナニカアル

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  • サイズ 文庫判/ページ数 589p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101306377
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

「どこにも楽園なんてないんだ」。戦争が愛人との関係を歪めてゆく。林芙美子が熱帯で覗き込んだ恋の闇。桐野夏生の新たな代表作。

昭和十七年、林芙美子は偽装病院船で南方へ向かった。陸軍の嘱託として文章で戦意高揚に努めよ、という命を受けて。ようやく辿り着いたボルネオ島で、新聞記者・斎藤謙太郎と再会する。年下の愛人との逢瀬に心を熱くする芙美子。だが、ここは楽園などではなかった――。戦争に翻弄される女流作家の生を狂おしく描く、桐野夏生の新たな代表作。島清恋愛文学賞、讀賣文学賞受賞。

内容説明

昭和十七年、林芙美子は偽装病院船で南方へ向かった。陸軍の嘱託として文章で戦意高揚に努めよ、という命を受けて、ようやく辿り着いたボルネオ島で、新聞記者・斎藤謙太郎と再会する。年下の愛人との逢瀬に心を熱くする芙美子。だが、ここは楽園などではなかった―。戦争に翻弄される女流作家の生を狂おしく描く、桐野夏生の新たな代表作。島清恋愛文学賞、読売文学賞受賞。

著者等紹介

桐野夏生[キリノナツオ]
1951(昭和26)年、金沢市生れ。成蹊大学卒。’93(平成5)年、『顔に降りかかる雨』で、江戸川乱歩賞を受賞する。’97年に発表した『OUT』は社会現象を巻き起こし、同年、日本推理作家協会賞を受賞。’99年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、’04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、’05年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞を受賞した。’08年『東京島』で谷崎潤一郎賞、’09年『女神記』で紫式部文学賞、’10~’11年『ナニカアル』で島清恋愛文学賞・読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

397
桐野夏生のエンターテインメントではない、本格小説。作家本人の意気込みも相当なものであったようで、そのことは巻末の参考文献の多さにも表れている。桐野が昭和18年当時の林芙美子に仮託して、回想録とも小説ともとれるものを描き出してゆく。戦時下の軍部による統制下の蘭印で従軍記を書く芙美子。そうした状況の中での恋。これまでの桐野作品に比べると一見したところは地味な印象さえ与えかねないが、そこにこそむしろ強固なリアリティ―時代の、そして芙美子の―に支えられた小説世界が浮かび上がってくる。桐野の新しい挑戦である。2018/01/28

100
作家林芙美子の秘密?生き方を描いた作品。大物作家が脇役で登場したり豪華共演でした。愛する人がスパイ?自分は軍や憲兵に利用されている?後半全てを疑ってしまうのは戦中の日本をよく表していました。国をあげての戦争に軍の嘱託作家として参加している反面国家に逆らい生きる(謙太郎を守る)ことは出来ないかと葛藤する、常に何が起こるかわからず次の土地では命を落とすかもしれない緊迫した人生で大きな決断をした林さんは女性として立派に思えました。林さんの作品は1つしか読んだことが無いですが特に放浪記等いつか読みたいです。2015/01/02

まさきち

94
死後長い時間を経て見つかった林芙美子の手記をもとに、彼女が生きた戦時の激動の日々を彼女が回想していくという体の物語。それは世情ばかりでなく、彼女の恋情も含めてのことで、桐野さんの「魂萌え」や「OUT」でも感じた女の業や怖さといったものを強く感じさせてくれました。2022/06/21

Satomi

80
作者は桐野夏生、タイトルは「ナニカアル」これホラーだと思って手にした私はホントに安直だと思う。我ながら自分の単純さ加減に呆れる…。放浪記の林芙美子の生涯。これはどこまでがフィクションなのだろう??戦中、若い愛人との身悶えるのような恋模様。届くとも分からない手紙を綴る、それはいつ誰に読まれるか分からない。2人にしかわからない「原稿」という言葉で愛を語り合う。現代では考えも及ばない愛の行方。単純な私には少々難しい…( ̄▽ ̄;)2016/08/16

さぜん

56
女流作家林芙美子の激しい人生を史実を基に桐野夏生が想像逞しく描く。真実と虚構が入り交る中、愛に仕事に強欲に生きる芙美子が何とも魅力的。南方へ向かう船での逢瀬、ボルネオ島での愛人との再会など軍政下という過酷な状況だからこそ深い情を持たずには生きられなかったのではと思う。「人間の不可思議さについて考えを巡らすのが小説を書くという私の仕事ではなかったか。」彼女の見てきたものを通して時代を超えた小説の力を感じずにはいられない。桐野作品の中でもダントツにいい。2015/12/17

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