新潮文庫
捜査一課秘録

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  • サイズ 文庫判/ページ数 505p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101291611
  • NDC分類 317.75
  • Cコード C0195

内容説明

捜査では一点の妥協も許さず、犯罪と厳しく対峙する刑事という名の職人たち―それが警視庁捜査一課だ。刑事は現場でいかに鍛えられ、精鋭となり凶悪犯を追い詰めるのか。宮崎勤事件、有楽町三億円強奪、そして一課最大の試練となったオウム事件など、長年に亘って警察を取材し続けてきた記者が捉えた大事件の舞台裏と刑事たちの肉声。犯罪は変容しても、刑事魂だけは変わらない。

著者等紹介

三沢明彦[ミサワアキヒコ]
1956(昭和31)年生れ。早稲田大学政経学部卒。’79年に読売新聞社へ入社し、横浜支局を経て、社会部に配属。警視庁捜査一課担当を始めとして、警視庁クラブキャップ、警察庁クラブキャップ、社会部デスクを務め、犯罪事件と捜査現場を長年取材する。2004(平成16)年から北海道支社編集部長、東京本社写真部長、同メディア戦略局次長を歴任し、’09年より同編集局次長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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saga

28
【再読】警察小説を読んで警視庁捜査一課のことがもっと知りたくなり本書を読んだ。再読の動機も一緒だ。80年代後半からの重大事件の中で、オウム真理教事件以外では宮崎勤事件が記憶に深く刻まれていた。捜一課長、理事官、管理官、その下で捜査する刑事の誰もが犯罪を憎み、犯人逮捕に刻苦精励する姿を知ることができた。オウム事件捜査の詳細を改めて知らされると、破壊活動防止法以前の捜査が、暗中模索の中で進めざるを得ないことが理解できる。でも95年3月20日に強制捜査が実行されていたら……なんて詮無いことも考えてしまう。2021/11/07

gtn

12
「中村橋派出所警官刺殺事件」が起きたのは1989年。もうその頃にはバーチャルな発想しかできない若者が出現していたのか。元自衛官Sの犯行動機が、社会で犠牲になる側になりたくないため。尊敬する人物はゴルゴ13のデューク東郷。あまりにも幼稚、あまりにも短絡的。警官殺害は重刑に処される傾向にあり、本件も死刑。ちなみに、調べたところ、Sは今も執行されていない。監獄という自分の城で長い夢を見ているのだろう。2019/05/23

hatayan

6
事件記者の回想録。大半がオウムと警察の攻防に割かれています。 1995年元旦の読売新聞朝刊でオウムの宗教施設でサリン残留物が検出されたことがスクープされ、教団は証拠隠滅のために製造していたサリンの廃棄を余儀なくされました。 警視庁捜査一課の人物模様にも食い込み、警察もオウムとの決戦を前に相当に緊張を高めていたことが伝わってきます。 本書の立ち位置が警察寄りに過ぎる、時系列が曖昧などといった見方もありますが、オウム事件当時の興奮と喧騒を伝える本として、読み継がれても良いのではないかと思います。2018/07/24

kyoh

6
有楽町三億円強奪事件に始まり、宮崎勤事件、オウム関与の一連の事件などに、警視庁捜査一課がどう迫ったのか、舞台裏を追った本。ワークライフバランスなんて言葉の真逆をいく、刑事達の信念と意地、執念、命に変えても職務に没頭する姿に羨ましさを感じた。手柄意識が強く、職人肌で個性派揃いの刑事達は、そこらの刑事ドラマより、熱く面白い。彼らのハングリーな姿勢は、だらけた私の気持ちの気付け薬にもなりそうだ。2012/03/27

satohachi

2
どちらかというと警察サイドに立った書きぶりが気になる面もあるが、やはりオウム真理教による一連のテロ事件の章がこの本の白眉。まさに薄皮一枚で治安が維持されていたのだということがひしひしと伝わるレポートである。2010/01/15

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