新潮文庫
日本文学100年の名作〈第10巻〉2004‐2013 バタフライ和文タイプ事務所

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  • サイズ 文庫判/ページ数 639p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101274416
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

出版社内容情報

小川洋子、桐野夏生から伊坂幸太郎、絲山秋子まで、激動の平成に描かれた傑作16編。

自衛隊のイラク派遣、東日本大震災と原発事故。激動の現代を鮮やかに映し出す傑作16編。小川洋子 「バタフライ和文タイプ事務所」/桐野夏生 「アンボス・ムンドス」/吉田修一 「風来温泉」/伊集院静 「朝顔」/恩田陸  「かたつむり注意報」/三浦しをん「冬の一等星」/角田光代 「くまちゃん」/森見登美彦「宵山姉妹」/木内昇  「てのひら」/道尾秀介 「春の蝶」/桜木紫乃 「海へ」/??樹のぶ子「トモスイ」/山白朝子 「〆」/辻村深月 「仁志野町の泥棒」/伊坂幸太郎「ルックスライク」/絲山秋子 「神と増田喜十郎」

内容説明

自衛隊のイラク派遣、東日本大震災と原発事故。激動の現代を鮮やかに映し出す傑作16編。

著者等紹介

池内紀[イケウチオサム]
1940(昭和15)年兵庫県姫路市生れ。ドイツ文学者。翻訳、評論をはじめ、エッセイ、人物列伝、演芸・歌舞伎論など、執筆範囲は多岐にわたる。訳書に『ファウスト』(毎日出版文化賞)、著書に『恩地孝四郎』(読売文学賞)、『海山のあいだ』(講談社エッセイ賞)などがある

川本三郎[カワモトサブロウ]
1944(昭和19)年東京生れ。文学、映画、旅を中心とした評論やエッセイ、翻訳など幅広い執筆活動で知られる。著書に『大正幻影』(サントリー学芸賞)、『荷風と東京』(読売文学賞)、『林芙美子の昭和』(毎日出版文化賞)など多数

松田哲夫[マツダテツオ]
1947(昭和22)年東京生れ。編集者、書評家。’70年筑摩書房入社後、“ちくま文庫”を創刊する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

59
このシリーズの最後は2004年から2013年に発表されたもので16編が収められています。やはり最近の作者となると私みたいな年寄りは読んでいないのが多く、森見さんの「宵山姉妹」だけでした。小川洋子さん、恩田陸さん、伊集院静さんあたりが私には読んでいて非常に印象に残るものでした。2015/05/29

みつ

43
全十巻を読了。第9巻・第10巻はいずれも既読作なし。最近の作家では連作短編以外は長編主体に読んでいたことを改めて感じる。とともにこんな作品があったということを教えてくれるアンソロジーに感謝。どの作家のどの作品を採るか、編者3人の決定過程も知りたい(桜庭一樹や森絵都がはいっていたらどんな作品が選ばれていたかも興味津々)。本巻では、自分には馴染み深い小川洋子、辻村深月、伊坂幸太郎の各作品が長編への見本帖のようにも読める。桜木紫乃も彼女の世界。とりわけ小川の表題作は、この季節に読んだからか、O・ヘンリの短編➡️2024/03/11

メタボン

35
☆☆☆☆活字の官能「表題作・小川洋子」女児たちの結託が恐ろしい「アンボス・ムンドス・桐野夏生」妻を殺していたのか「風来温泉。吉田修一」巨大カタツムリの幻想「かたつむり注意報・恩田陸」母への慈しみと苛立ちが交錯する「てのひら・木内昇」花見の席に紛れ込んでいた子供っぽい彼「くまちゃん・角田光代」架空の海洋生物に吸い付く男女が艶めかしい「トモスイ・高樹のぶ子」この子誰の娘かわかってる作戦で鮮やかに過去と現在がつながる「ルックスライク・伊坂幸太郎」泥棒癖を持つ友達の母がいたたまれない「仁志野町の泥棒・辻村深月」。2019/09/09

sachi

31
新潮文庫創刊100年記念として刊行された中短篇アンソロジー。目次を見て森見登美彦さんと伊坂幸太郎さんは単行本で既読だなーとか思いながら読み始めたら他にも既読がチラホラ。まず冒頭の小川洋子さんの短編が官能的で一気に惹き込まれる。吉田修一さん、角田光代さんのも好きだった。どれも甲乙つけ難い傑作中短篇ばかりの贅沢な1冊。恩田陸さんの短編が好み過ぎて底本を調べたら積んでました…2017/03/14

A.T

26
小川洋子「バタフライ和文タイプ事務所」。「嚢」「膣」「鬱」…活字の文字に妄想する女子。現実と幻想とエロティックがほのかに混ざり合う。漢字文化の国ならではの短編。恩田陸「かたつむり注意報」は絵本にしたい幻想的な小説。かたつむりに飲み込まれるシーンは自分も粘液とともに溶け合っていくような、生理的な世界は女性ならではの感覚なのかな。恐怖に落ちないのが不思議。森見登美彦「宵山姉妹」、これも独自の幻想世界。森見さんはとくに京都の街を素材にされているらしい。わたしも読みながら京都三条から四条を歩き回った気分です。2021/03/22

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