新潮文庫
真剣―新陰流を創った男、上泉伊勢守信綱

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 699p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101250410
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

戦国の世を生きながら、男は如何にして「転」の極意へ至ったのか―。上州の小領主・上泉家に生まれた信綱は、愛洲移香斎ら達人を師に、兵法に天稟をみせる。だが、一武将としては戦乱に敗れ、武田信玄にもその器量を認められながら、廻国修行の道をこころざす。宝蔵院の槍、柳生の剣との邂逅は、この男に何をもたらすのか。兵法の極みを目指す男たちを描く圧巻の歴史時代大巨編。

著者等紹介

海道龍一朗[カイトウリュウイチロウ]
1959(昭和34)年、札幌生れ。2003(平成15)年に『真剣』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミッキー・ダック

20
戦国時代の剣聖上泉信綱の半生記を描いた小説。鹿島新道流と陰流を融合して新陰流を創り、上州大胡城主として盟主長野業政の下で北条・武田と闘うが、戦いに敗れ武将として生きる気力を失う。兵法が生きる真髄だと気付き信玄の仕官要請を固辞して廻国修行に出る。◆立合や仕合の場面がいくつか描かれるがその緊迫感が凄い。極めつけは最後の宝蔵院胤榮との仕合だが、最初にそれを予告してから物語が展開するので緊張が切れない。◆この世は、個と個の魂が呼び合い共鳴する連なり。出会いの後に始まる魂の連環と転輪。これが作者の語る主題。 2019/01/22

sunafukinT

8
★★★★ 面白い。一気読みしてしまいます。▼新影流を作った男の話。型にはまった流派で剣を研いた少年時代、ある男と出会い柔軟な型と思考にいたる青年時代、戦争と時代の流れに翻弄された時代、老年に剣の道を極める時代、からの宝蔵院流槍術との真剣での試合。全て面白く読んでてワクワクしました。2019/11/30

旗本多忙

8
昔、山岡荘八の「柳生石舟斎」を読んだ時、柳生の祖に剣を教えた人物が上泉伊勢守という人だとは知っていた。だが、その人が誰にどのように師事して剣聖といわれる所以になったかは知らなかった。そこで、上泉伊勢守を書いた小説はないかと探してみた。そして「剣の天地」と「真剣‥」を知り得て読んだのだ。すると伊勢守は松本備前守やら愛洲移香斎などに師事していた。ならば移香斎とは誰だ。その時に「日影の剣‥愛洲移香」があった。どの本も本気に生きた暑い魂に触れれる書籍でした。

リュウジ

6
剣道、茶道、歌道、香道・・。日本には道という生き方がある。趣味や愉しみではなくただひたすらに極めるために突き進む。その道とは別の法という生き方があったことをこの小説で知る。兵法。兵を用いるではなく剣の法。法とは物事に秩序を与えているもの。法則。真理。規範。存在。方法。兵法を極める生き方を人生の目的に選んだ男たちの物語。中心は上泉信綱。彼が新陰流を起こすまで誰に学んだか。彼の兵法が誰に影響を与えたか、を書き進めていく。その文体は詩のよう。時代小説を多く読んできたが、ここまで詩的な美しさをもつ小説はしらない。2007/12/28

鈴木みかん

5
私のまわりのすべての男性がこの本を読み、信綱のようになってほしい。男とはこうでなくてはいけない。2012/04/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/444525
  • ご注意事項

最近チェックした商品