内容説明
繊細で心やさしい童話作家の私。この純粋無垢で純情な私が、結婚した娘に送金するために、悪寒と戦慄、恐怖と吐気に七転八倒しながら、バイオレンス小説を書きはじめた。家族のために死ぬ思いで苦労している私を、優しく美しく、知性もある女房が殺そうとしている。次々と襲う危険な罠、恐怖体験。私の妄想か、錯覚か?―ちっとも怖くない大恐怖ユーモア小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
背番号10@せばてん。
27
1990年10月7日読了。私の蔵書の帯には「ちっとも怖くない大恐怖ユーモア小説」とありますが、たしかにまったく怖くない。(2023年11月20日入力)1990/10/07
双海(ふたみ)
17
「若い人に言わせると、昭和ヒトケタの人種はカビが生えるほど古びていて、ものわかりが甚だ悪く、おまけに鈍重でガンコなのだそうだ。・・・私が青年であった頃は、昭和生まれというだけで若さの象徴でもあったのに。」2014/06/01
OHta
3
これは短篇に留めておいた方が良かった作品、と率直な感想。ブラックユーモアは鮮度が命。簡潔にキレ味鋭く提供してこそ生きる形態だと思うのです。ちょっと、というかだいぶ長かった。200ページという短さですがそれでも長かった(汗)この作品の語り手はおそらく作者自身の投影だと感じて、勝手にちょっとだけ切なくなりました。私が昭和ヒトケタな人種だったら笑えていたかも。2016/03/30
Tomoko
1
まさしく昭和のユウモア小説。大好きなマンボウ先生ですが隔世の感が...(笑)阪神タイガース日本一を喜ぶ北杜夫氏の様子が楽しめました。2013/02/26
1977年から
0
1987年