文庫草 113-E<br> 夢のなかの街

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文庫草 113-E
夢のなかの街

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りりす

22
幻想的な短編が十二編。特に『迷宮』、『ある遊戯』からは、長編『聖少女』にあるような倉橋由美子特有の選民意識を感じてとても良かった。今年最後の倉橋由美子かなと思う。2015/12/17

Kikuchi Hiroaki

5
倉橋の短篇は本当にすばらしい。文章が誰にも真似できないステップで小気味良く踊っている。物語の意味を理解せずとも、ただ文を読むことが愉悦になるから凄い。倉橋の小説に出てくるLとKは例外なく痩せていて、くだらない社会生活と反俗物主義のあいだであがき続けている。ふたりが社会的にはきょうだいでありながら相思相愛で、ときに禁忌を犯すこともその相克のメタファーである。いわゆるKLものはこの構造が繰り返し出てくるのが特徴で、「宇宙人」においては、両性具有の宇宙人を通して間接的にしか結ばれないふたりは未だ社会的なものの側2012/08/23

たんぐすてん

2
短編集。堂々巡りで辿り着けない天守閣、探しても見つからずじまいな父の墓――いささか不条理感の漂うエピソードに、主人公の少女時代の幻想的な記憶の断片が入り混じって渾然一体となった表題作は、文字通り「夢のなかの街」の物語である。ぼんやりした頭で読んでいると、自分が本当に夢のなかへトリップしているような気分を味わえる。「マゾヒストM氏の肖像」は実録風にまとめられた異色作。M氏の真相が次第に明かになってゆくまでの描写にゾクゾクさせられる。2015/09/06

タリコ

1
再読。好きなとこだけ拾い読み。2008/10/05

Kikuchi Hiroaki

0
『マゾヒストMの肖像』倉橋流のシュールなエロティックサイコサスペンスとでもいうべき短編。ここ最近読んだ本ではいちばん笑った、だが何気にサドマゾへの洞察が深くて感心

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