出版社内容情報
明治後期、北海道の山中で一匹の犬を相棒に狩猟に生きる男・熊爪。人里に馴染めず山を縄張りとする彼は、冬眠を逃し徘徊する凶暴な熊「穴持たず」に対峙する。穴待たずとの死闘、そして盲目の少女・陽子との運命的な出会い。獣と人間との境界を超えた理屈のない命の応酬の果て、熊爪が見たものとは。「生きる」とは何か、という問いに真っ向から挑んだ、圧巻の直木賞受賞作。(解説・角幡唯介)
【目次】
1 ~ 1件/全1件
- 評価
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ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
背番号10@せばてん。
65
【2023_直木賞】俺は熊か、熊でねえのか、人間なのか ──。生と性、血と獣の匂い。物語は根源的でむき出しの、命の理を映しています。狩り、喰らい、糞をし、売る。人里とは隔絶された、熊爪の在りようはある意味哲学的で、戴冠は直木賞より芥川賞ではとさえ思います。中盤、対峙をする穴持たずや赤毛との死闘に息を吞み、眼球を抉られた太一への所業もインパクト大。ただ最期のあの場面はどう解釈すればよいのでしょう。とも喰らい。喰らいあう。◯◯もまた熊なのか。人に堕ちた熊を、人の姿をした熊が喰らう。 名もなき犬に、助演賞を。2026/10/09
piro
47
一言で言えば理解を超えた作品。道東の山中で暮らす孤高の猟師・熊爪の姿を描いた物語は、常に「死」の臭いを感じさせる。羆との対決はまさに殺るか殺られるか。生々しく、凄惨な描写に時折怖気付きながらも、それも含めて熊爪があちら側、即ち我々とは異なる野生側の存在であり、理屈や感情ではなく感性で生きているのだと言うことを強く感じました。後半、熊爪が選んだ道は、彼自身も理屈ではなく感性で選び取ったもの、ということなのでしょうか。2026/09/02
shinchan
37
河﨑さん、初読み作家さんでした。本屋さんの店頭で文庫本になった『ともぐい』発見❗️迷わず購入しました。170回直木賞作品ですね。舞台は明治時代の後半の北海道道東地域。かなり重み十分な文章は河﨑さん独特なものなのでしょうね〜 、、、、?結末はこうきたかっと言う印象でした 。迫力十分なお話ですよ。2026/08/06
Kei.ma
36
失意の数はいかほどあったか。選んだ語彙から伝わってくる「生」との向き合い方。辛苦にもがいた者のみに宿った悟りが滲みでているよう。物語は猟師熊爪が牡鹿を仕留めた場面から。以後、道東の山中でハラハラドキドキするヒグマとの闘いに胸を驚かすのかと思った。だが違った。狩る、狩らないの方程式すら存在しない。死を見つめ心に去来した言葉に従う。何事にも抗わず神仏の概念すらない。「生」は音もなく「死」を返す。壮大な共食いかと嘆息した。2026/09/29
たかぃ
35
野趣ぁぢ(*´꒳`*) ▼時ゎ明治の道東白糠で生粋の猟師の熊爪(本名不詳)が獣ぉ狩り、木の実ぉ採り、ケガぉ越ぇ、因縁の熊ぉ討ち、女の温もりぉ求め、胤(たね)ぉ着け、ゃがて最期ぉ迎ぇる。 ▼理解ゎできるけど感想の言語化が難しぃ。ゥチの了見からかけ離れた価値観に打ちのめされるのみ。凄ぃ小説でした。もちろんょぃ意味で(´-ω-`)2026/08/24
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