出版社内容情報
女子(おなご)の賢さを、上様に見せてあげましょうぞ――。意外にしたたかで大胆だった知られざる側近女性たち。正室築山御前の〈最後の恋〉、出奔した側室お万ノ方、老いても家康に大切にされた西郡(にしごおり)ノ局、秀頼の妻千姫に誠実に向き合ったお夏ノ方、下層の出自ながら懸命に仕えた茶阿ノ方、女性として最高位に昇りつめた阿茶ノ局。徳川の礎を担いながら自分らしく生きた六人の魅力を描き出す傑作短編集。
内容説明
女子の賢さを、上様に見せてあげましょうぞ―。意外にしたたかで大胆だった知られざる側近女性たち。正室築山御前の“最後の恋”、出奔した側宝お万ノ方、老いても家康に大切にされた西郡ノ局、秀頼の妻千姫に誠実に向き合ったお夏ノ方、下層の出自ながら懸命に仕えた茶阿ノ方、女性として最高位に昇りつめた阿茶ノ局。徳川の礎を支えながら自分らしく生きた六人の魅力を描き出す傑作短編集。
著者等紹介
仁志耕一郎[ニシコウイチロウ]
1955(昭和30)年、富山県生まれ。東京造形大学を卒業後、広告会社に勤務。2012(平成24)年『玉兎の望』で小説現代長編新人賞、『無名の虎』で朝日時代小説大賞を受賞し、作家デビュー。’13年、同2作で歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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coldsurgeon
4
徳川家康の側室たちの視点で、家康を描き、それぞれの視点が、多面的な家康と時代の動きを表す。歴史は少数の英傑英雄により作られるものではなく、無数の人々の経験が、思いが、撚り合わさり、太い流れを作る。そのように考えると、側室たちの見て経験した歴史と、家康の歴史とは、少しは違いがあり、なお太い流れの中に織り込まれたのだろう、それがこの物語集だ。人の世の半数は女性であり、その視点は大切だと分かった。2023/08/28
Y...
2
正室の築山殿、側室の お万の方、西郡の局、お夏の方、茶阿の方、阿茶の局と六人の短編集。見た目の美貌だけじゃなく賢くできる女性が一番長く家康に仕えていたんだなと思った。他の方も言っていますが、お夏の方の話が良かった。2023/09/30
オールド・ボリシェビク
2
大河ドラマ「どうする家康」に便乗しているといえば、便乗しているのだろうな。家康の正室、側室6人の視点から綴る徳川家の歩みである。家康、未亡人好みだったという。芯から強い女が好きだったのだろうな。阿茶の局など、大坂の陣の交渉にまで乗り出すぐらいだものな。単なる後継製造のための側室ではなく、一体となって歴史を突き進んでいく女達のたくましさにも惹かれました。2023/08/15
りんふぁ
1
家康の正室、側室6人の短編集。2023/09/23
檸檬
0
Good2023/12/01