新潮文庫<br> 護衛艦あおぎり艦長 早乙女碧

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新潮文庫
護衛艦あおぎり艦長 早乙女碧

  • 時武 里帆【著】
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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101038414
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

ようやく、海に戻れる──。デスクワークに頭を悩ませる日々を経て、艦長に抜擢された、早乙女碧二佐。あおぎりはヘリを搭載する本格的な護衛艦で、艦乗りとして胸の高鳴る職場である。だが、いよいよ待ち望んだ初出港、というときに、電測員一名が姿を消したことを知る。このまま出港すべきか、否か。三尉として海上自衛隊に身を置いた著者が、女性指揮官の誇りとリアルを描く。新たなる組織小説の誕生。

内容説明

ようやく、海に戻れる―。デスクワークに頭を悩ませる日々を経て、艦長に抜擢された、早乙女碧二佐。あおぎりはヘリを搭載する本格的な護衛艦で、艦乗りとして胸の高鳴る職場である。だが、待ち望んだ初出港直前に、電測員一名が姿を消したことを知る。このまま出港すべきか、否か。三尉として海上自衛隊に身を置いた著者が、女性指揮官の誇りとリアルを描く。新たなる組織小説の誕生。

著者等紹介

時武里帆[トキタケリホ]
1971(昭和46)年、神奈川県生れ。’94(平成6)年、明治大学を卒業し、海上自衛隊幹部候補生学校に入校。任官後、女性自衛官として初めて遠洋練習航海に参加する。練習艦「みねぐも」に勤務後、退職。2014年、ゴールデン・エレファント賞大賞を受賞した『ウェーブ 小菅千春三尉の航海日誌』で、時武ぼたんとして、小説家デビュー。同名にてエッセイを上梓する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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absinthe

146
戦闘艦の生活を描いた話だが戦闘は生じない。扱われる事件は他愛ないほど小さいが、艦長の個性が出る解決法だった。自衛隊と言えども人の集合だ。こういう悩みは普遍的なのだろう。こんな些事に艦長自ら解決、しかも出航前に持ち場を離れるなど…まぁ良い方策とは思えないが、男社会の中で女指揮官が凛々しく活躍する姿は素敵だ。シリーズの最初の巻らしい。続編に期待。2022/11/11

パトラッシュ

132
フォレスターやケントなど英国の海洋冒険小説は敵艦隊との海戦シーンが最大の魅力だが、主人公が新たな艦の艦長となって多くの将校や乗組員を掌握していくプロセスも人間ドラマとして不可欠だ。仮想戦記ではない現実の海上自衛隊護衛艦が舞台の本作は最初から戦闘描写が期待できず、ほぼ後者のみで展開されるのは当然か。しかも男ばかりの軍艦に女性艦長が乗り込む設定なので、企業や官庁で女性リーダーが悪戦苦闘する話と通じる。その意味では確かに組織小説だが、海を愛し人を愛する早乙女碧が国防の最前線で成長していく物語としても期待できる。2022/08/07

のり

78
護衛艦の艦長になるのにも凄い事なのに、女性艦長とはカッコいい。170名の部下を従え守るのはハンパない重責である。しかも着任の日から、予想しない事が立て続けに起きた。判断に迷いは禁物である。部下も一癖も二癖もある猛者揃い。認められるかの試練でもある。型に嵌らない艦長を「早乙女碧」目指して欲しい。2022/11/03

ひさか

43
2022年3月新潮文庫刊。書き下ろし。シリーズ1作目。女性海上自衛官44歳の艦長のストーリー。話の70%が、海上自衛隊、護衛艦の説明に始終して、艦長の活躍は少ない。次回をお楽しみに…というところですか。2022/07/15

まるぷー

30
海幕から護衛艦あおぎりの艦長を拝命し意気揚々と呉に赴任した女性自衛官(WAVE)の早乙女碧2佐。艦長交代行事を終え、慣熟訓練のための出航直前に未帰艦者が発覚する。乗員の母を宣言した碧は副長を押切り艦長自ら捜索にあたる。組織の中での人間模様が見え隠れし、また未帰艦者と副長の意外な関係を知る。出航後、ヘリの緊急着艦要請を受け行きなり実戦任務を完遂した。前半の話の流れは人物や艦艇の装備紹介で厳かに進むが、交代行事後から話がスピーディーに進み面白かった。1番もやいを離し出航ラッパが鳴る場面なに臨場感が伝わった。2022/05/19

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