出版社内容情報
1999年8月。東大法学部卒の25歳新任警視・司馬達(しばとおる)は、とある県警の公安課長を命ぜられた。67人もの部下は年齢も経験も遥かに上。新米指揮官は日々戸惑うばかり。しかも、着任地は日本最大の武装カルト教団「MN」の本拠地だ。はたして来る大晦日までに、教団本部〈教皇庁〉を攻略し、2000年問題に乗じた未曾有の重大テロを封圧(ふうあつ)できるか。国家の安寧を守る公安警察の死闘の日々が始まった。
内容説明
1999年8月。東大法学部卒の25歳新任警視・司馬達は、とある県警の公安課長を命ぜられた。67人もの部下は年齢も経験も遙かに上。新米指揮官は日々戸惑うばかり。しかも、着任地は日本最大の武装カルト教団「MN」の本拠地だ。はたして来る大晦日までに、教団本部“教皇庁”を攻略し、2000年問題に乗じた未曾有の重大テロを封圧できるか。国家の安寧を守る公安警察の死闘の日々が始まった。
著者等紹介
古野まほろ[フルノマホロ]
東京大学法学部卒業。リヨン第三大学法学部修士課程修了。学位授与機構より学士(文学)。警察庁1種警察官として警察署、警察本部、海外、警察庁等で勤務し、警察大学校主任教授にて退官。2007(平成19)年、『天帝のはしたなき果実』で第35回メフィスト賞を受賞し、デビュー。有栖川有栖・綾辻行人両氏に師事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鍵ちゃん
48
1999年8月。東大法学部卒の25歳新任警視・司馬達は、とある県警の公安課長を命ぜられた。67人もの部下は年齢も経験も遥かに上。新米指揮官は日々戸惑うぱかり。しかも、着任地は日本最大の武装カルト集団「MN亅の本拠地だ。果たしてくる大晦日までに、教団本部を攻略し、2000年問題に乗じた未曾有の重大テロを風圧できるか。国家の安寧を守る公安警察の死闘の日々が始まった。というか警視以上の人や部下との関わりに苦労するかと思いきや、飄々した感じがした司馬が面白い。ただ、不倫が心配だ。頑張れ司馬!下巻に続く。2024/03/31
geshi
29
警察のお仕事小説+本格ミステリの、初めて部下を持つ新任幹部の物語。著者ならではの細かさと執拗さが存分に振るわれ、任地先が決まってからの挨拶回りに始まり、引継ぎ手続き、必要な書類揃え、身支度から儀式に至るまで、徹底したリアルを余すことなく描いている。辞令が交付されて実際の仕事が始まるまで上巻の7割を要する、その水も漏らさぬ徹底は慣れていないと辟易してしまうかも。警察という巨大な組織を動かすのは人だから、人間関係やネゴシエーションが大事になってくる、お仕事小説としての本道をきっちりやってくれている。2023/06/15
海燕
15
「新任巡査」「新任刑事」と読み進めてきたが、本作は最高傑作といえそう。著者独特の文章は健在で、警察の組織等々について、あることを説明するのに複数の表現を用いて畳みかけるようにする。クセがあるので好みは別れるところ。上巻で個人的に盛り上がった場面。地方の県警に公安課長として赴任した遠慮がちな25歳・キャリア官僚の主人公が、父親ほどの年齢の部下に諭される。「部下に敬語を使うのは金輪際おやめください」「私ら、みすぼらしい御輿を担ぐ気はありませんけん」‥年齢関係なく、腹を括って立場を演じれば、立場が人を作る、と。2023/06/30
shi-
13
なかなか面白い。 まだまだ事件に進展はないけど、新任の警視司馬のキャラがいい。 感想は下巻読了後に 2023/11/26
coldsurgeon
10
地方警察のキャリア公安課長として出向する若き警視のお仕事小説。公安警察の仕事内容を知るためには良い小説だが、警察仕事の説明が多いためか、物語そのものがなかなか進行しない。伏線はあちらこちらにあるのだが、上官だけでは、事件の端緒が見えてこない。警察小説としてのサスペンスミステリーは後半に期待統べかもしれない。2023/05/17
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