出版社内容情報
アタッチメントの全容を一気に学ぶ連続講義
人間の生涯にわたる健やかな発達の土台となるもの。それが、子どもと大人の間に築かれる「心の絆」=アタッチメントです。本書は、発達心理学者でアタッチメント研究の第一人者である遠藤利彦氏が、長年の研究と豊富な事例をもとに、アタッチメントの基礎から実践までを体系的に解説した、親と保育者のための入門講座です。
乳幼児期の経験が、その後の自己肯定感や人間関係にどう影響するのか? 「安定型」「回避型」といったアタッチメントのタイプ別に、どのような関わり方が求められるのか? 子どもの不安を癒し、挑戦を支えるにはどうすればよいか? こうした問いに、科学的な知見を交えながら、誰にでも分かりやすく答えていきます。
子どもたちの心に「自分は愛されている」「ここは安心できる場所だ」という絶対的な安心感を育むこと。それが、子どもたちが自信を持って未来へ羽ばたいていくための、何よりの贈り物です。親として、保育者として、子どもの健やかな成長を願うすべての方に読んでいただきたい一冊です。
保育者のための「せんせいゼミナール」全6回のオンライン講義を紙上再現!
【編集担当からのおすすめ情報】
保育におけるアタッチメント(愛着)は、子どもが特定の養育者と築く情緒的な結びつきのことです。近年、非認知能力の発達や子どもの心の安定に重要な役割を果たすとして、大きく注目されています。
本書はそんなアタッチメント研究の第一人者である遠藤利彦先生が研究知見を注ぎ込んだ、決定版ともいえる一冊です。
保育者向けオンライン講義が元になっていて、科学的な理論に基づきながらも、その語り口はどこまでも温かく、具体的な事例に満ちているため、全6回の講座を読み進めるうちに、アタッチメントの基礎から応用までが無理なく具体的に見えてきます。保育者さんはもちろん、子どもの成長に関わるすべての方へ、本書を推薦します。
【目次】
第一講 子どもの発達とアタッチメントの基礎
1. ヒトの子育ての特徴
2. 人間の赤ちゃんが生き延びるために
3. 子育ては家族だけのものではない
4. 子どもの心の基盤作り
5. 生まれついての子どもの力
第二講 アタッチメント―生涯にわたる幸せのゆりかご
1. なぜアタッチメントが重要なのか
2. 「アタッチメント」が「心の土台」を育む
3. 乳幼児期の経験が人生を左右する
4. 非認知の力と「頭のよさ」
第三講 安心感の輪で育つ子どもの心
1. 安全な避難所と安心の基地
2. 「くっつく」からひとりでいられる
3. 子どもの探索行動を支える「安心感の輪」
4. 安心感の輪の広がり方
第四講 子どもの心に寄り添う保育の実践
1. 情緒的利用可能性とは
2. 真の自己を育てる関わり方
3. 自発的な遊びの重要性
第五講 子どもの個性とアタッチメント
1. 気質と環境の相互作用
2. アタッチメントの4つのタイプ
3. それぞれの子どもに合わせた関わり方
4. 早期に現れるアタッチメントの違い
5. アタッチメントの不安定は「障害」ではない
第六講 これからの子育て・保育を考える**
1. 子ども同士の関係性を育む
2. 園と家庭をつなぐアタッチメント
3. 集団保育における保育者の役割とは
4. アタッチメントを基盤にした保育が子どもの発達を支える
6. 子どもの未来を支える保育とは
内容説明
子どもとの「心の絆」=アタッチメントをどう育む?0歳からの安心感が子どもの心と体の成長に与える影響、そして親や保育者ができる具体的な関わり方を発達心理学の視点から徹底解説。子どもにとって冒険と避難の拠り所となる「安心感の輪」の作り方、「安定型」「回避型」などアタッチメントのタイプ別対応や、集団生活での育み方もわかります。子どもの笑顔と自信を引き出し、生涯の土台となる「心の安全基地」を築くための入門講座です。
目次
第一講 子どもの発達とアタッチメントの基礎
第二講 アタッチメント―生涯にわたる幸せのゆりかご
第三講 安心感の輪で育つ子どもの心
第四講 子どもの心に寄り添う保育の実践
第五講 子どもの個性とアタッチメント
第六講 これからの子育て・保育を考える
著者等紹介
遠藤利彦[エンドウトシヒコ]
東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。博士(心理学)。2013年10月から東京大学大学院教育学研究科教授。中心的な研究テーマは乳幼児の心身の発達について、とくに人生早期に子どもと養育者との間に形成される「アタッチメント」とその生涯にわたる影響についての研究。NHK Eテレ「すくすく子育て」ほかテレビ番組にも出演多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。