出版社内容情報
一九四四年六月、ノルマンディー上陸作戦の勝利、パリ解放。太平洋では日本の防衛線が突破され、戦局は大詰に近づく。そして第三帝国の滅亡、日本の無条件降伏につづく凄惨な終局。
第二次世界大戦の終結以来、すでに四半世紀以上がたちました。その間、わが国においても数多くの戦史が出版されましたが、いずれも太平洋戦史に限られ、また懐古的、逸話的、軍事的興味に走りがちで、大戦を真にグローバルな視野でとらえたものはありませんでした。本書は、次第に薄れようとしているあの大悲劇の全容を、正確に記録し、明確な歴史的位置づけをもって構成に伝えようとするものです。そのため、戦後いち早く大戦史に取り組み、世界の歴史学界においても指導的な地位を得ているフランスの、代表的なジャーナリズム二社との共同編集で、数年間にわたりデータの確認、写真の選択などにあたりました。第二次世界大戦の全貌をあますところなくとらえた、最初にしておそらく最後の歴史的出版です。