小学館文庫<br> 続・森崎書店の日々

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小学館文庫
続・森崎書店の日々

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  • サイズ 文庫判/ページ数 256p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784094086720
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

映画化された小説「森崎書店の日々」の続編

貴子の叔父であるサトルが経営する森崎書店は、妻の桃子が店を手伝うようになり、穏やかでのんびりとした時間が流れていた。貴子は仕事が休みの日には店へ立ち寄り、手伝いをしながら、旧知の神保町の面々との交流を楽しんでいた。とくに和田とは、ずっと「恋人関係」が続いており、それに微妙に嫉妬するサトルに、貴子は手を焼いたりしていた。サトルと桃子の結婚記念日、貴子は温泉旅行をプレゼントする。店を気にするサトルだったが、貴子が店番を請け負い、その間だけ森崎書店の二階に泊まることになる。ひさしぶりの森崎書店での生活に浮かれる貴子。店に遊びに来た和田は、古書店を舞台にした小説をずっと書きたいと思っていたと貴子に話す。貴子もそれは素晴らしいアイディアだと喜ぶ。少しずつ小説を書き続ける和田だったが、貴子はそんな和田との間にはっきりとした進展が見られないため、ひそかに不安を感じていた。そんな折、貴子は偶然にも和田が喫茶店で女性と会っているのを目撃してしまう。




【編集担当からのおすすめ情報】
映画化された前作から2年後。「本の街」で暮らす人々の出会いと別れを描いたハートウォームな小説です。

内容説明

本の街・神保町で近代文学を扱う古書店「森崎書店」。叔父のサトルが経営するこの店は二年前失意に沈んでいた貴子の心を癒してくれた場所だ。いまでは一時期出奔していた妻の桃子も店を手伝うようになり、貴子も休みの日のたび顔を見せていた。店で知り合った和田との交際も順調に進んでいたが、ある日、貴子は彼が喫茶店で昔の恋人と会っているのを目撃してしまう。一方、病後の桃子を労う様子のない叔父を目にし、貴子は夫婦での温泉旅行を手配するが、戻って来てから叔父の様子はどこかおかしくて…。書店を舞台に、やさしく温かな日々を綴った希望の物語。映画化された「ちよだ文学賞」大賞受賞作品の続編小説。

著者等紹介

八木沢里志[ヤギサワサトシ]
1977年、千葉県生まれ。日本大学芸術学部卒業。2009年「森崎書店の日々」で「第三回ちよだ文学賞」(主催・千代田区)の大賞を受賞する。同作品は映画化、公開された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

314
泣けてきました。予想していた展開とはいえ、胸を打たれました。ここまで、誰かを愛することが出来るのは素晴らしいと思う。そして、果たして私にそこまで誰かを愛することが、そして誰かを大切に思うことが出来るのかと考えた。お互いにかけがえのないパートナーを見つけ、一緒に生きることが出来るのは奇跡的なことだろう。そして、その時間は有限なのだ。いつかは訪れる別れ。それでも残された者は前を向いて生きていく。悲しみで動けない事もある。そんな時、誰かが手を差しのばしてくれる。立ち上り歩く。それは幾世紀も続く普遍的な事なのだ。2017/01/29

AKIKO-WILL

204
前作から貴子が森崎書店の日々で失恋から克服し、叔父と仲良くなり、行方不明だった叔父の妻桃子さんが戻ってきて、そして新たな貴子の恋が終わりましたが、その後!ストーリーの中盤までは、坦々と緩やかにそれほど大きな出来事もなく書かれていたけど…最後に来ましたね。胸がギュッなる感じ。生きている限り、悲しい事はたくさんあるけど、悲しい時は思いっきり泣いて、前を向いて歩いてほしいと桃子さんの言葉がジーンときます。2016/06/09

KAZOO

176
八木沢さんの本もこの本とあと1冊になりました。私は神保町の古本屋が舞台なのでもう少し古本の話が出てくるものと期待していました。まあそれを補ってあまりあるのがここに出てくる登場人物たちなのでしょう。主人公や店主の事情が明かされていくうちにじんわりとした気持ちになってきます。いい本でした。2017/01/26

おしゃべりメガネ

148
う〜ん、再読なのでわかってはいましたが、やっぱり思ってた以上に'泣けて'しまいました。前回、初めて読んだトキもかなり感動したのは記憶にありますが、歳月を経て自分が「サトル」に近い年齢になった今、改めてその'想い'が十分に伝わります。「サトル」と「桃子さん」の二人にしかわからない、伝わらない想いややりとりには涙なしには読み進めていけない夫婦の絆を感じます。本作が醸し出す、ゆったりとして優しい空気感は読んでいて本当にココロが癒されます。大切な人を大切に想うキモチを見事に綴る素晴らしい作品なのは間違いないです。2019/07/26

ちょこまーぶる

148
読後に「良い話だったなぁ~」とつぶやいた一冊でした。本の町神田神保町の古本屋の家族の話ですが、本当にほんわかで優しい気持ちにさせてくれる内容でしたね。最後の「人間は様々なことを忘れていく、忘れて行くことで生きていく。だが、人の想いというものは、砂に尾を引く波のようにいつまでも残る」という言葉を何回読み直した事でしょう。辛い文章だと解釈もできると思うけど、まさに、この本の内容を包含した文で、改めて文章の力を感じてしまいました。そして、常日頃心に余裕を持って生活ができることが大切かなと感じましたね。自戒です。2018/02/26

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