出版社内容情報
人生の味わいがぎっしりつまった短編集!
人生はどれも少しいびつで、どこか切ない――
単行本刊行時、女優の小泉今日子さんが、「この世の中では生き難そうな人達が、悲しくなるくらい儚く小さな夢を見ながら生きている。それでもいいから生きたいんだ! という切実な思いが伝わってくるから、ぎゅっと抱きしめてあげたくなるほどみんな愛おしい」(読売新聞/2007年5月6日付朝刊)と評してくださいました。
大柄で何をするのもまだるっこい同僚と、一度だけ食べたランチを懐かしむ表題作「お月さん」を始め、貧しくて不器量な幼なじみが同級生にいじめられる「金平糖のダンス」、十八年も前に自分を捨てた男の葬式に出向く「葬式まんじゅう」、隣に越してきた女性に、死んだ子どもの生まれ変わりだと告げられる「キツネノカミソリ」、路地に現れる幽霊に、別れた妻への未練たっぷりの生活を語る「デンデンムシと桜の日」、生前何か月も失踪し、ひょっこり家に戻ってきた亡き父を回想する「三月うさぎ」など、新人ながらおそろしく味の深い小説ばかりが並んでいます。
日本とアメリカ、二つの国を行き来してきた著者の感性が描き出す、ちょっとずれてしまった切ない人生の数々を、ぜひご賞味あれ!
【著者紹介】
小説家。大阪府生まれ。米国ニューヨーク市在住。上智大学外国語学部卒業後、イェール大学大学院、コロンビア大学大学院で学ぶ。国連インターン、ワシントンの報道機関勤務を経て、ジャーナリスト・翻訳家として活躍。
内容説明
人生はどれも少しいびつで、どこか切ない―。大柄で何をするのもまだるっこかった同僚を懐かしむ「お月さん」、貧しくて不器量な幼馴染みが同級生にいじめられる「金平糖のダンス」、隣家に越してきた女が、あなたは死んだ子の生まれ変わりだと告げてくる「キツネノカミソリ」、十八年も前に自分を捨てた男の葬式に出向く「葬式まんじゅう」など、幸運をどこかで落としてしまったような人々ばかりが登場する不思議な味わいの小説が詰まっています。
著者等紹介
桐江キミコ[キリエキミコ]
大阪府生まれ。上智大学外国語学部卒業後、イエール大学大学院、コロンビア大学大学院で学ぶ。国連インターンを経て、ワシントン、及び東京の報道機関で勤務の後、翻訳家としても活躍。現在は、ニューヨーク市在住。執筆と翻訳の生活を送る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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