出版社内容情報
宇宙から大地へ。大人気シリーズ第4弾!
宇宙(そら)から大地へ――。
大型ロケット打ち上げの現場を離れた帝国重工の財前道生は、準天頂衛星「ヤタガラス」を利用した壮大な事業計画を立案。折しも新技術を獲得した佃製作所とタッグを組むが、思いがけないライバルが現れる。
帝国重工社内での熾烈な権力争い、かつて袂を分かったエンジニアたちの相剋。二転三転するプロジェクトに翻弄されながらも、技術力を信じ、仲間を信じて闘う佃航平と社員たち。信じる者の裏切り、一方で手を差し伸べてくれる者の温かさに胸打たれる開発のストーリーは怒濤のクライマックスへ。
大人気シリーズ第4弾! この技術が日本の農業を変える――。
内容説明
宇宙から大地へ。ついに激突!怒涛のクライマックスへ!!
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- 評価
乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
五右衛門
73
読了。続け様に読みました。相変わらずこの展開の速さが好きですな。前半は下町VS帝国的な図式が有りましたが後半はやはりもの作りはお客が欲しいものを、喜ばれるものを作り続ける。佃社長の再再逆転でしたよ。このシリーズも好きです。又予想外の新作待ちます。2021/09/17
タツ フカガワ
63
帝国重工が打ち上げたロケットに搭載された準天頂衛星「ヤタガラス」を利用して、農耕機のロボット化に着手したのは帝国重工と佃製作所。一方佃と袂を分かった伊丹は、佃製作所のライバル企業と組んで佃たちより一歩も二歩も先行する。憎悪、怒り、復讐、裏切りなど負の感情が渦巻く息もつかせぬ展開に今回も一気読みでした。終盤、佃たちの物づくりにかける熱い思いが泣かせる。2024/11/16
ピース
59
農業の現状、問題点、それに対する取り組みがよく分かった。物語のヒール役である帝国重工の的場やダイダロスの重田にも辛い過去があったんだね。佃製作所に入社した島津はこのまま佃製作所に居続けるんだろうか。それとも伊丹とよりを戻すんだろうか。続きが出てほしい。2022/11/06
Kazuko Ohta
53
「頭に血が上る度」としては『空飛ぶタイヤ』や最初の『下町ロケット』には及びませんが、それでもじゅうぶんヒートアップ。これがフィクションだということを忘れて怒りに燃えます(笑)。肩書きが自分の力だと思っている人のなんと多いことよ。もちろんその肩書きを手に入れるための苦労はあったでしょう。でも、大きなものを作れるからって小さなものも作れるとは限らない。大人にものを教えることができても子どもには上手く教えられない人がいますが、幼児に上手く教える人ほど大人にも上手に教えたりしますよね。ふとそんなことを思いました。2022/03/28
PEN-F
49
伊丹が佃製作所を裏切ってまで果たしたかった復讐。そして復讐を終えた後の彼が得たものは…。たしかに復讐は何か行動を取るときの大きな原動力になるのは否定できないが、復讐って過去に向かって生きていく事だと思う。復讐によって得るものは虚しさ。生きていくって未来に向かって進むもの。未来への扉は、それを開けた先に何があるかは分からないけど、分からないから開けるんだし、分からないから面白い!2021/09/18