出版社内容情報
「よろず相談」承る浪人、弱き者を救う。
弟に家督を譲り、浪人となって、陸奥から江戸へ出てきた青柳新八郎。
裏店にひとり『よろず相談承り』の看板を掲げ、なんとか食い扶持をやりくりしている。
今日は、妻の志野が姿を現しそうな、義父・狭山作左衛門の墓まで足を向けてみた。
実は、数年前に行方が知れなくなった志野を探すため、昼夜を分かたず、市中を歩き回っているのだ。
だが、目算が外れた新八郎は肩を落として、近くの水茶屋へ。
水茶屋には、一人娘を亡くしたという、呉服屋「佐原屋」の内儀・おいねが――。
静かに涙を拭うおいねと知り合ったその翌日、どうにも懐が寂しくなってきた新八郎は、仕事を紹介してもらおうと、口入れ屋金兵衛の「大黒屋」へ出向く。
大御番衆・安藤仁右衛門の娘・菊野を、金貸しの仲介をしているお濃から取り戻す仕事を請け負ったのだ。
すぐさまお濃に直談判しに行ったはいいものの、なんと、当の菊野が「もう安藤家には帰りません」と言うではないか……。
『よろず相談承り』の看板を頼ってくる、哀しくて切ない事件を解決する一介の浪人。
胸を打つ時代小説、シリーズ第二弾。
【編集担当からのおすすめ情報】
シリーズ第一弾は発売即重版となりました。
テレビドラマ化された時代劇「桂ちづる診察日録」(原作『藍染袴お匙帖』シリーズ)でも人気を博した時代作家が描く江戸情緒をお楽しみください。
内容説明
陸奥浪人の青柳新八郎は、裏店に『よろず相談承り』と看板を掲げ、糊口を凌ぎながら、失踪した妻を探している。今日は、義父の墓参りをした帰途、近くの水茶屋へ寄ると、一人娘を亡くしたという、呉服屋「佐原屋」の内儀・おいねが泣いていた―。あくる日、新八郎は、口入れ屋の「大黒屋」へ足を向けてみた。折よく、大御番衆・安藤仁右衛門の娘・菊野を、金貸しの仲介をしているお濃から取り戻す仕事をもらえることに。だが、なぜか質種扱いとなっている当の菊野が「帰りません」と言い張り…。いったいどんな事情が?弱き者に寄り添う、胸打つ時代小説第二弾。
著者等紹介
藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒業。小松左京が主宰した「創翔塾」出身。2013年に、「隅田川御用帳」シリーズで、第二回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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