小学館文庫<br> 華の人―有田に生きた薔薇の貴婦人・敏子の物語

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小学館文庫
華の人―有田に生きた薔薇の貴婦人・敏子の物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 364p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094062076
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

明治大正に生きた名門窯元夫人の鮮烈人生

有田焼が誕生してから2016年で400年目。その節目を前に、名門窯元に嫁いだ女性の鮮烈な生き方を描く。
東京の女学校に通うモダンガールが大恋愛の末に嫁いだ先は皇室御用達の名門窯元だった……。
大正13年に佐賀県有田町の駅に降り立った一人のモダンガール。手にはバイオリンを携え真っ赤な薔薇のコサージュをつけた幅広の帽子をかぶっていた。
「それはまるで天使が降り立ったようだった」
と町の人は噂した。
旭川の実業家の家に生まれ、東京の女学校で学ぶ敏子。恋に落ちた相手はパリ万博で金賞の栄誉に輝いた名門窯・深川製磁の2代目だった。女学生の身で妊娠。そして21歳で有田の深川家に。自由奔放な生き方を愛する彼女と激動の時代ゆえの試練。薔薇のように華麗に生きた彼女の31年の生涯を感動的に綴った小説。
人気エッセイスト伊藤緋紗子氏が執筆した初の小説作品。
「時代に逆らって生きようとする女は、時代の束縛の中で輝くコツを知っている。それが本当に強いオンナの証だと、本書をよんで考えた」(阿川佐和子/オビより)。

内容説明

人気エッセイストが五年の歳月をかけて取材、執筆した話題作品を文庫化!舞台は大正時代。東京の女学校で学んでいたモダンガール敏子が恋に落ちた相手は、名門大学の剣道部主将。そしてパリ万博で金牌の栄誉に輝いた宮内省御用達窯元の若き二代目だった。女学生の身で妊娠、そして十九歳で遠く九州有田の深川家に嫁ぐことになった敏子を待ち受ける試練の日々。やがて彼女は旧弊の地で、東京に負けないカフェを作ることを思いつく…。激動の時代を鮮やかに生き抜いた彼女の三十年の生涯を描く。有田焼誕生四百年記念作品。

目次

第1章 赤坂
第2章 パリ
第3章 神戸
第4章 旭川
第5章 日比谷
第6章 有田
第7章 銀座
第8章 徳島
第9章 横浜

著者等紹介

伊藤緋紗子[イトウヒサコ]
横浜生まれ。横浜雙葉学園卒業後、上智大学・同大学院仏文科修士課程修了。在学中にフランス政府給費留学生としてソルボンヌ大学に留学。通訳、慶応大学講師などを務めた経験を生かし、翻訳や女性のライフスタイルをテーマにした執筆活動や講演を行っている。2007年より佐賀・有田ふるさと大使を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Totchang

8
明治の時代の女性の権利を押さえつける良妻賢母の思想から、朝ドラ「花子とアン」に出てきたらいてう、白蓮など、大正の時代の女性解放の思想への転換期に焦点を当てて、女性の生き方を見つめた作品です。小説としては「良妻賢母の・・・」という説明が何度も出てくるし、義母と主人公とのやり取りを説明として書いて、登場人物の口で話させることが少ない点が残念でした。狙いはいいのに、作者の「あとがき」「文庫版あとがき」「附記」までも載せているということは、小説として未完成なのではないかと考えることもできると思いました。2018/04/14

かさご

0
佐賀県有田の深川製磁に嫁いだ北海道 旭川のお嬢様のお話2018/06/03

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