小学館文庫<br> マンゴスチンの恋人

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小学館文庫
マンゴスチンの恋人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 301p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094060805
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

すべての人に刺さる4つの恋の物語

幼い頃のトラウマから男子とつきあえず、年上の人妻に恋する女子高生。存在感の薄いチビオタ地味男の身体の悩みを知り、心を寄せていく美少女。援交トラブルを救ってくれた男子クラスメイトの秘密を知ってしまった少女。かつての恋の痛手に苦しみながら、レズビアンであることをカムアウトすべきか悩む生物教師。
十代の後半、人は性への意識が高まり、性自認が確立しはじめる、サナギのような時期。多感な心は揺れ、痛み、傷つきながらも、人を好きにならずにいられないセクシャルマイノリティのそれぞれの恋を描いた、すべての人に刺さる4つの物語。
全国書店員さんはじめ、芸能界やマスコミから絶賛された第12回小学館文庫小説賞受賞作が、待望の文庫化。

内容説明

幼い頃のトラウマから男子とつきあえず、年上の人妻に惹かれる女子高生。存在感の薄いチビオタ地味男の身体の悩みを知り、心を寄せていく美少女。援交トラブルを救ってくれた男子クラスメイトの秘密を知ってしまった少女。恋の痛手に苦しみながら、レズビアンであることをカムアウトすべきか悩む生物教師。「好きな人と一緒にいられることより、好きな人に好きって言えるのが幸せ」―神様に祝福されない恋をし、心は揺れ、痛み、傷つきながらも、人を好きにならずにいられないセクシャルマイノリティのそれぞれの思いを描いた、すべての人に刺さる四つの物語。

著者等紹介

遠野りりこ[トオノリリコ]
1975年、東京生まれ。2008年に「朝顔の朝」で第三回ダ・ヴィンチ文学賞読者賞を受賞、同年『朝に咲くまでそこにいて』(同作品改題)でデビュー。2011年、本作で第十二回小学館文庫小説賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TAKA

51
セクシャルマイノリティ。「同性愛者の恋愛が長続きしないのは、未来の見えない口約束でしか繋がれないから」ヘテロの人達も結婚して子供をもうけても離婚しているは人は多いので一概にはいえないけれどマイノリティ故の苦しみはたとえ世間が寛容になったとしても理解されないと思う。『ブラックサレナの守人』がよかったというか迫るものがあった。魚住の人畜無害の草食系を装っているけど中身は常に絶望と闘っている。そうマイノリティはみんな「好き」という絶望と闘っている。本当のことが言えるなら嘘なんて必要ない。嘘は身を守る術だからね2022/07/22

ハンナ

23
お借りしたもの。同性愛とか半陰陽とか、セクシャルマイノリティを描いた4つの短編集。けれどもグロテスクとか耽美にならず、基本的に高校生が登場人物だからか、思春期の危うい中での出来事として描かれている。これはうまいなぁ…。どちらかというと十代向けかな。最初は女子高生目線の笙子さんだったけれど、最後の方は大人として人としてのしたたかさのようなものがあって、あまり魅力的ではなかったかも…。ミモちゃんのお話しが一番好きかな。 フィクションとはいえ、こんなに一カ所に固まりすぎていて、ひょっとするとBLのような感じも…2015/08/19

そら

22
【再読】文庫化につき速攻購入。大好きな小説。登場人物は性に関する悩みを(セクシャルマイノリティであるないに関わらず)抱えていて、好き、を表現することをとても怖がっている。そんな彼らが、彼女たちがその好きという想いを誰かに伝える、誰かに表現するまでの過程を描ききった短編集。全部いいんだけど、中でも「テンナンショウの告白」がほんとうに好きで、何回も何回も読んでる。ラストシーン、薄っぺらい「好き」を拒否した瀬尾実森の、雪村現への想いの伝え方がたまらない。2014/09/16

じょんじょん

19
同じ空間にいる人たちの視点を変えての連作4編。『桐島部活やめるってよ』や『何者』と同様な手法だけど、自分はかなり好き。 セクシャルマイノリティがテーマのようだけど、読了してあえて視点をそこにフォーカスしなくてもいい気がしてきた。人の気持ちの揺れや変化、思春期の焦燥感や歳をかさねての諦観や達観、そんな気持ちを表現している。自分は表面的な美しさやつきあいから、中身の大切さに気づいていく2編め『テンナンショウの告白』が一番好き。2016/10/13

そばかす♪

18
第12回小学館文庫小説賞受賞作。セクシャルマイノリティの短編4話。十代の若者たちの恋愛群像劇で、読後感は「青い」のひと言に限る。しかしだからこそ、懐かしいような甘酸っぱさがあり「誰の心にも刺さる」という宣伝文句に繋がるんだろうな。作家さんの話の運び方、選ぶ言葉や感覚は好きな部類。2014/12/17

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