出版社内容情報
トラベルミステリー界の雄・西村京太郎氏が30数年前、少年少女向け推理冒険小説を発表していたことはあまり知られていない。江戸川乱歩の“少年探偵団シリーズ”しかり。 「子供の頃のほうがより好奇心旺盛で冒険心に溢れている。謎とサスペンスに満ちた推理小説に人気があるのは当然」(山前譲氏・解説より) 昭和40年『天使の傷痕』で江戸川乱歩賞受賞の直後に書かれた貴重な作品をお届けする。まさに“西村ミステリーの原点”を堪能できるお宝本である。
内容説明
冬休み、夜行列車の旅に出た少年が巻き込まれる誘拐事件(『その石を消せ!』)。幼なじみの少女の行方を追って西伊豆へ向った少年の冒険行(『まぼろしの遺産』)。窮地の兄を救う弟の活躍(『白い時間を追え』)。西村ミステリーの原点がここにある。
著者等紹介
西村京太郎[ニシムラキョウタロウ]
1930年東京生まれ。63年『歪んだ朝』でオール読物推理小説新人賞、65年『天使の傷痕』で江戸川乱歩賞、81年『終着駅殺人事件』で日本推理作家協会賞をそれぞれ受賞。十津川警部をはじめ私立探偵・左文字進シリーズでも数々のベストセラー作品を手がけ、その数三〇〇冊を超えて今に到る
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感想・レビュー
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ビスコ
2
今で言うYA文学、ライトノベルに当たる(ラノベ的要素もあるし)。今から40年近く前に、中学生、高校生に向けて書かれた短編三本。乱歩賞受賞直後の低迷期の作品で、十津川警部シリーズではないが、今まで続く西村エッセンスは濃厚。「南千住まで都電」とか「定期を改札係に見せる」など、端々に時代を感じる。が、当時の同年代の人達も、自分と同じような物語にワクワクする、ということを感じられる。今の学生にも楽しめる作品。2014/02/18
エヌ氏の部屋でノックの音が・・・
0
2004年 4月 1日 初版 2015/12/25
キャサ
0
短編集、子供用サスペンス