出版社内容情報
稲葉 稔[イナバ ミノル]
著・文・その他
内容説明
天涯孤独となった彦蔵は、藩への復讐心を抱きながら、生きるために剣術道場・凌宥館の副師範代となった。だが、幼い頃より好んで描いていた絵で身を立てられぬかとの考えも、頭をよぎる。そんな折、類い希なる剣の腕とまっすぐな性格を見込まれた彦蔵は、さる人物から密命を受けることとなるが―。恋仲だったおまきを描いた絵、そして驚くべき密命が、彦蔵の運命を大きく揺さぶる。著者渾身の書き下ろしシリーズ、第2弾。
著者等紹介
稲葉稔[イナバミノル]
1955年、熊本県生まれ。脚本家・放送作家などを経て、94年に作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
50
風塵の剣2巻。藩への復讐心が村木藤十郎との会談で和らぎ、剣術道場の副師範代と思いきやひょんなことから、絵師の話と影奉行組の話が・・・第二の節目彦蔵成長期、おまき、千春の絡みがもう少しあれば面白かったかな彦蔵さんの真直ぐな性格だから仕方ないか次巻も楽しみ。2014/04/17
海猫
7
復讐をメインにした作品なのかと思いきやそのあたりのテーマはすっと下がって成長ドラマに焦点を絞ってきた。人情ありチャンバラありでエンターテイメントとして楽しいが真ん中に主人公が人生といかに向き合うかという苦悩があり読者として共感してしまう。2013/03/25
あかんべ
4
二巻から読んでしまった!彦蔵のこれからもうっすら見えてきたが両親は上意打ちされたみたいだし当の藩主も死んでいるし、敵討ちはなさそうだから終わりは見通せない。1と3巻をよまなくっちゃ2013/05/25
アニータ
1
道場の師範代としてあらたな生活を始めた彦蔵が、その人柄、腕、機知を問われ、奉行の密命を果たすことに。また旧藩で父を認め味方をしてくれた村木藤十郎とも出会います。彦蔵に慈愛の目を向けてくれる人との出会いは心温かくなりました。2020/02/02
沼田のに
1
シリーズの布石を打つ役目の巻。強くて清く貧しく美しい画才豊かな主人公を今後どうするのか?多分画業で一流になって、しかし仕事人の顔も持ってって、河遠藩に絵師の顔で帰って新たに登場した悪役を闇に葬ると見たが、これが当たってればつまんない。2018/11/22