出版社内容情報
「元禄の男伊達」旗本絵師新三郎が放つ仕込筆が闇を裂く。
時は元禄、所はお江戸。千三百石御使番を勤める旗本藤村新左衛門の三男 新三郎が、伊達衣装の懐に手裏剣代りの仕込み筆を入れて歩きまわるとなぜか事件にでくわす。降るほどあった養子の口を、武士は嫌いだとみな断っての町屋暮し、浮世絵師菱川師宣の版下絵師に甘んじている新三郎が、小僧の四郎吉、地本屋の三番番頭六兵衛ともども、巨悪小悪を仕込み筆を飛ばしてさわやかに解決する。解説・井家上隆幸。
感想・レビュー
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かのこ
2
仕事で著者とかかわり、ちょっと読んでみようと思いました。かなりの長編を書かれる方なんだと感心しました。女性ならではの感性で描写が細やかです。江戸時代にタイムスリップした気分です。他の本も読んでみたく思いました。2018/05/22
酔ちゃん
0
★★★20年ぶりに再読。 主人公の藤村新三郎は手裏剣の達人、家は旗本千三百石の御使番(役高千石)でここの三男坊、気ままな町や暮らしだが浮世絵の菱川師宣に師事し師匠を超える腕前で、新三郎を慕う口入屋の親分が居て子分を使って事件解決に走り回る・・という設定。こんな羨ましい男が主人公では敵は勝ち目がありません。でも新三郎の武器(手裏剣)が穂先を膠で固め軸に鉛を仕込んだ筆というのが解せない、こんなんで武器になるんだろうか、普通に手裏剣使えよ!と言いたい2022/08/02