六条御息所 源氏がたり〈2〉華の章

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  • サイズ B6判/ページ数 350p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093933070
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

林真理子版小説『源氏物語』第二巻!

恋愛小説の神様、林真理子による小説『源氏物語』の第二巻です。物語は、光源氏が都を追われ、須磨、明石へと流浪をする運命の章を迎えます。六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)を語り部とする斬新な視点、オトコのいやらしさを全開にするリアルな光源氏などなど、従来の『源氏物語』とは一線を画す小説は、第二巻も林真理子節が冴え渡ります。「須磨」「明石」「藤壺の死」「六条御息所の死」「六条邸」「玉鬘」などを収録。『六条御息所 源氏がたり』をもっと楽しむための特設サイトはこちら → http://waraku-an.com/genji/index.html

【編集担当からのおすすめ情報】
『源氏物語』を担当すると聞いて、最初は「えー、難しそう!」と思いましたが、その「えー」を林真理子さんは払拭してくれました。何しろ人物の描写がリアル、平安時代の人物たちがまるで今を生きている人々のように思えてきます。回を重ねるごとに光源氏が中年オヤジになってきて、「これはまるで自分のことが書かれているのではないか」(注:担当者は中年オヤジ)と毎号恐れおののいています。監修者である紫式部研究家・山本淳子先生と密かにこの第二巻を『六条御息所 源氏がたり 二、オヤジの章』と呼んでいます。

林 真理子[ハヤシ マリコ]
著・文・その他

著者等紹介

林真理子[ハヤシマリコ]
山梨県生まれ。コピーライターを経て、『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を出版。『最終便に間に合えば』『京都まで』で直木賞を受賞。『白蓮れんれん』で柴田錬三郎賞を受賞。『みんなの秘密』で吉川英治文学賞を受賞。現在、直木賞選考委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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優希

63
六条御息所が何故亡霊となったかが語られる二巻。悲しみの中にも皮肉を感じました。御息所の恨みを感じる語りが薄くなった分、光源氏の好色ぶりが強く伺えます。須磨に流されて反省したように思えば、そんな顔は見せず、相変わらず、いや寧ろ残酷になっていますね。明石の君との間に子供を作るだけにとどまらず、姫君を紫の上に育てさせるのが痛々しく感じました。自分勝手な光源氏に恋しながらも心に傷を負う女性たちの生々しさが辛いです。光源氏の女好きばかりが描かれ、光り輝く美しさはどこへやら。でも面白いんですけどね。2015/03/22

shikashika555

40
須磨 明石 を中心に。 「無実の罪で」「不幸にも理不尽なことながら」須磨へ下る光源氏。 都合の悪いことは綺麗に忘れて自己愛全開の身勝手さでやりたい放題。 甘やかされた金持ちの傲慢さとクズ男ぶりを浮き彫りにする林真理子の筆致の物凄さよ。 林真理子はこういう 人間のイヤ〜な面を描き出す力が本当に凄く巧みだ。 直截的であったり仄めかしであったり、イヤらしさの濃淡も芸術的。 読み手が「深読みする能力を持っている」と勘違いし、鼻の穴を膨らませる所まで計算づくであろう。 面白い。2024/01/25

ひめありす@灯れ松明の火

38
自分をいいように扱った源氏にはとことん冷たく、またその源氏の愛に悩む女達をいい気味だわと嘲笑する六条さん。その割には身内への評価は甘くて、秋好中宮を大切にしてくれる時だけやたら高評価。そんな矜持も気位も高い六条さんの視線から描かれた源氏の物語。源氏がだんだん好色な親父に見えてきました。衣装選びも最初に読んだ時は何と華やかで雅やかな場面かと思っていたけれど、こちらだとただ紫の上の悲哀や源氏の中年ゆえの狡猾さが酷く感じられて辛かったです。けれどこの語り口好きだから、手をつけないままの宇治十帖まで続かないかな。2012/01/11

ガーガー

31
この時代の田舎者に対する扱いが酷すぎる。どんだけ見栄っ張りなんだ。この差別意識は現代にも通ずるものがあるような気がする。また、みんないいことがあったり、悪いことがあったりすると前世からの因縁と言っているのが不思議。問題なのは今なのだよ!と言いたくなる、30代になっても女に執着をもつ光源氏すごい…。2017/12/16

ユウユウ

27
再読。実は3回目になるのかな。源氏の苦難?と流浪?の時期を描く第2巻。2019/02/09

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