内容説明
「ぼくだけを村にのこさないで!」泣いてたのんで、やっと都へでたバルトロメをおそう、運命のいたずら。世界中の富をあつめて栄えるスペインの首都マドリード、その華やかな宮廷でバルトロメを待つ、人間なのに人間でない生活とは?人間にもどれるのは、宮廷画家ヴェラスケスの画室でのわずかな時間だけ。しかしやがて、少年の生活に新しいきざしが見えてくる。その頃、お城の外でも親きょうだいたちが、バルトロメをすくいだそうと知恵をしぼっていた。
著者等紹介
コーイ,ラヘル・ファン[コーイ,ラヘルファン][Kooij,Rachel van]
1968年、オランダのヴァーニンゲン生まれ。10歳のときオーストラリアへ来て、高校卒業後、ウィーン大学で教育学、養護ならびに特殊教育学を修める。現在、ウィーン近くのクロースターノイブルクに住み、障害者支援の仕事にたずさわっている
松沢あさか[マツザワアサカ]
1932年、愛知県生まれ。名古屋大学文学部卒業
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感想・レビュー
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Olga
2
『ベラスケスの十字の謎』の主人公が脇役として登場。視点が変わると、人のイメージはこんなにも変わるのだろうか。第2部はまるでSMのようで、読んでいて辛かった。2014/11/05
じゅん
1
ベラスケス展に向けての読んだ。 ベラスケスの十字架の謎とはまた違った面白さがある。自分の境遇から父親のフアンに感情移入してしまった。子供を守る為に一番いい村に残るという方法を取らせてあげたかったが本人がそれを望まない場合自分はどうするのか。その結果子供にとってつらい結果にってしまった時の悲しみや無力感に対して共感してしまう。 2018/08/03
つきと
1
最初に人間扱いされないのって、実は王様と呼ばれる人たちなのではないかと思ったり。2010/07/31
timeturner
0
ちょっとご都合主義な展開ではあるけれど、当時のスペイン宮廷の雰囲気や画家のアトリエ風景がよくわかった楽しい。2012/03/03
かばちくりん
0
児童書・17世紀のマドリードの王宮が舞台2008/03/13