いまだから読みたい本―3.11後の日本

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  • サイズ B6判/ページ数 127p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093881982
  • NDC分類 019
  • Cコード C0095

出版社内容情報

いまだから読みたい本――3.11後の日本

だれもが立ちすくんだあの日以降、坂本龍一と仲間たちは、不安に打ち勝つために「いまだからこそ読むべき本」を互いに読み返し、共有し合った。
起きてしまった現実と、たたみかけて噴出した種々の言説と情報の大波に、われわれはどのように向き合えばよいのだろうか――。ソーシャルメディアを介して、NY-東京間では書評のやりとりが行われ、心を落ち着かせ、思考を助けてくれる本のリストは増殖し、ブッククラブが形成された。
本書はそのリストをブッククラブが編纂チームとなって精選し、心にしみる文章を収録した短編集。9・11をNYで体験し、従来も戦争や核の問題などに、社会的発言や活動を繰り返してきた坂本龍一からの日本へのメッセージも収載。
巻末に編纂チームによる、もっと読みたい古今の名著のおすすめガイド付き。


【編集担当からのおすすめ情報】
今夏、YMOのライブが日本で見られます。
・フジ・ロック・フェスティバル(7/31)YMO出演予定。
オフィシャル・サイト→http://www.fujirockfestival.com/
・ワールドハピネス(8/7)東京夢の島公園陸上競技場 ※雨天決行、荒天中止。
オフィシャル・サイト→http://www.world-happiness.com/

●収録作品筆者…茨木のり子(詩人)、竹村真一(文化人類学者)、
セヴァン・カリス=スズキ(環境運動家)、丸山眞男(政治学者)、
小田実(作家)、鶴見俊輔(哲学者)、手塚治虫(漫画家)、
伊丹万作(映画監督)、寺田寅彦(物理学者)、管啓次郎(比較文学者)、
スベトラーナ・アレクシエービッチ(ジャーナリスト)、
…ほか。

内容説明

誰もが立ちすくんだあの日以降、坂本龍一と仲間たちは「いまだからこそ読むべき本」を共有し合った。先人たちの残した考察や知恵、そして警鐘に、いまこそあらためて耳を傾けたい。選りすぐりのアンソロジー。

目次

母なる樹(竹村真一)
リオの伝説のスピーチ(セヴァン・カリス=スズキ)
きぼう(ローレン・トンプソン)
震災後一五〇日(中井久夫)
津波と人間(寺田寅彦)
現代における人間と政治(丸山眞男)
戦争責任者の問題(伊丹万作)
「われ=われ」のデモ行進(小田実)
なぜ交換船にのったか(鶴見俊輔)
被爆地に夫を捜して(吉部園江)
チェルノブイリの祈り(スベトラーナ・アレクシエービッチ)
イシュマエル(ダニエル・クイン)
倚りかからず(茨木のり子)
七世紀の掟(管啓次郎)
先住民族指導者シアトルの演説

著者等紹介

坂本龍一[サカモトリュウイチ]
1952年東京生まれ。音楽家。78年ソロデビュー。87年に映画「ラストエンペラー」でアカデミー賞作曲賞など受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とよぽん

44
命が最優先。そのための平和、自然環境、科学技術。この本を遅ればせながら今、読むことができてよかった。坂本龍一さんが中心になって作った本ということで、図書館閉架から。東日本大震災、原発事故が起きた2011年、8月初版。あれから12年が過ぎたけれど、復興はまだまだ。そして原発再稼働や新設の狂気。坂本さんの文章も感動的だったが、一番衝撃的だったのが伊丹万作「戦争責任者の問題」。日本という国の脆弱さの本質を明示している。また、丸山眞男「現代における人間と政治」も「逆さの世界」の比喩が効いている。2023/04/16

おさむ

38
「シン・ゴジラ」「君の名は。」と東日本大震災を暗示する2本の映画を観て、読みたくなった本。震災直後、人々が求めた真の言葉がここにあります。災害だけでなく戦争、環境破壊、科学技術と人類等、様々な観点からものごとを考える。時代を超えて、力のある文章は生き残り、語り継がれていくのだ。2016/09/25

Maiラピ

22
薄い本ですが読みごたえあります、お勧め♪ 寺田寅彦の「津波と人間」は言うまでもなく、伊丹万作の「戦争責任者の問題」はそういう視点、視座があるのかと。手塚治虫の「アトムの哀しみ」、アトムのテーマが科学の進歩への礼讚ではなく、科学と人間のディスコミュニケーションだということを初めて知りました。「リオの伝説のスピーチ」は子供にも読んでほしい。2011/10/02

けんとまん1007

7
実際に、ここに取り上げられている本や、巻末に紹介されている本を、自分で読んでみることで、この本の意味がでてくると思う。もちろん、紹介されている分だけでも、いろいろ考えさせられた。そんな中、丸山真男さんの本があったのは、流石、坂本教授だと思った。自分も1回読んだことがあって、それまでにない読み応え感があったのを記憶している。あとは、茨木のり子さんの詩集だな。2012/09/16

ケイティ

5
紹介しているいくつかの本から一部内容を掲載しているのがとても良かった。随分前から警鐘を鳴らす方々がいたのに、こんなことになってしまうとは。ここが転機にならなければもう次はない。伊丹万作の「だまされる方も悪がある」という戦争責任の話は、自分の原発への怒りに水を浴びせられたようにはっとした。どんな時でも自分の意見、判断を持たなくては。丸山眞男も必読。2011/09/28

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