出版社内容情報
ナチへの怒り、肉親への思慕…。第2次大戦下、ヨーロッパ各国のゲットーで、収容所で、監視の目を盗み、一冊の日記帳にペンをはしらせた10代のユダヤ人の子どもたち。50年後に発見された11人の熱い魂の叫び。
本書は、肉親と引き離された12歳から17歳の子どもたちが、ナチ占領下のチェコ、ハンガリー、ポーランド、リトアニアなどの強制収容所やゲットーなどで密かに記した日記を、編者が世界各国の資料館や図書館などから集めて編纂したものです。11人中5人の子どもたちはアウシュヴィッツやポーランドの絶滅収容所で犠牲になりました。 子どもたちの日記には、ゲシュタポの絶え間ない嫌がらせに耐える毎日、生活必需品を手に入れる苦労、友だちや肉親が死の収容所に移されるのを目の当たりにする恐怖などが、生々しく率直に描かれています。また貨物列車に荷物のように詰め込まれたユダヤ人が、行く先不明のまま連れ去られ、後にガス室へ直行させられた話を記している子もいます。さらに敗戦直前、占領国から撤退するドイツ軍が収容者を手離さず、死の行進をさせ、寒さと飢えから多くの人々が犠牲になった様子を描いている子もいます。 子どもたちのどの日記を読んでも、どのように心に傷を受け、それを克服したかがわかります。死と隣り合わせの生活の中でも子どもたちは、正常な精神や洞察力、ユーモアさえ持ち続けていました。日記を書くことが子どもたちの抵抗であり自らへの癒しだったのです。
内容説明
知られざるアンネたち!ゲットーで、収容所で書き続けられた少年少女の感動の日記集。
目次
1 マチャ・ロルニカス―リトアニア 十四歳
2 タマラ・ラゼルソン―リトアニア 十三歳
3 イツコック・ラダシェヴスキ―リトアニア 十四歳
4 エヴァ・ハイマン―ハンガリー 十三歳
5 モシェ・フリンカー―ベルギー 十六歳
6 ダヴィッド・ルビノヴィッチ―ポーランド 十二歳
7 メアリ・バーグ(仮名)―ポーランド 十五歳
8 サラ・フィシュキン―ポーランド 十七歳
9 ヘルガ・ヴァイソヴァ=ホスコヴァ―チェコ 十二歳
10 ヘルガ・キンスキー=ポラック―オーストリア 十三歳
11 シャーロッテ・ヴェレソヴァ―チェコ 十四歳
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こまり
けんちゃん
はの
なめこ
かしこ