子どもたちのホロコースト

子どもたちのホロコースト

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093871778
  • NDC分類 234.074
  • Cコード C0098

出版社内容情報

ナチへの怒り、肉親への思慕…。第2次大戦下、ヨーロッパ各国のゲットーで、収容所で、監視の目を盗み、一冊の日記帳にペンをはしらせた10代のユダヤ人の子どもたち。50年後に発見された11人の熱い魂の叫び。

 本書は、肉親と引き離された12歳から17歳の子どもたちが、ナチ占領下のチェコ、ハンガリー、ポーランド、リトアニアなどの強制収容所やゲットーなどで密かに記した日記を、編者が世界各国の資料館や図書館などから集めて編纂したものです。11人中5人の子どもたちはアウシュヴィッツやポーランドの絶滅収容所で犠牲になりました。 子どもたちの日記には、ゲシュタポの絶え間ない嫌がらせに耐える毎日、生活必需品を手に入れる苦労、友だちや肉親が死の収容所に移されるのを目の当たりにする恐怖などが、生々しく率直に描かれています。また貨物列車に荷物のように詰め込まれたユダヤ人が、行く先不明のまま連れ去られ、後にガス室へ直行させられた話を記している子もいます。さらに敗戦直前、占領国から撤退するドイツ軍が収容者を手離さず、死の行進をさせ、寒さと飢えから多くの人々が犠牲になった様子を描いている子もいます。 子どもたちのどの日記を読んでも、どのように心に傷を受け、それを克服したかがわかります。死と隣り合わせの生活の中でも子どもたちは、正常な精神や洞察力、ユーモアさえ持ち続けていました。日記を書くことが子どもたちの抵抗であり自らへの癒しだったのです。

内容説明

知られざるアンネたち!ゲットーで、収容所で書き続けられた少年少女の感動の日記集。

目次

1 マチャ・ロルニカス―リトアニア 十四歳
2 タマラ・ラゼルソン―リトアニア 十三歳
3 イツコック・ラダシェヴスキ―リトアニア 十四歳
4 エヴァ・ハイマン―ハンガリー 十三歳
5 モシェ・フリンカー―ベルギー 十六歳
6 ダヴィッド・ルビノヴィッチ―ポーランド 十二歳
7 メアリ・バーグ(仮名)―ポーランド 十五歳
8 サラ・フィシュキン―ポーランド 十七歳
9 ヘルガ・ヴァイソヴァ=ホスコヴァ―チェコ 十二歳
10 ヘルガ・キンスキー=ポラック―オーストリア 十三歳
11 シャーロッテ・ヴェレソヴァ―チェコ 十四歳

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こまり

24
平穏に暮らしていた人々が戦争開始と同時に、突然ユダヤ人だというだけで家を追われ家族とも離ればなれになり、死と隣り合わせで生きていかなくてはならなくなった。これは10代の子供たちが隔離された収容所で体験したことを綴った貴重な日記だ。書くことさえ命がけだったはずなのに。生還した子もいれば殺された子もいる。その内容は想像をはるかに越えた惨たらしいものだった。ほんの80年前のことだ。人はこんなにも残虐になれるのか。人間であることが恐ろしくなった。今もどこかで悲惨な殺戮が繰り返されている。もう止めて欲しい。2021/06/01

けんちゃん

24
「なぜ、おきたのか?ーホロコーストの はなし」の中で紹介されていた本。ヨーロッパの各地でホロコーストを経験したユダヤ人の子どもたちの日記。ゲットーや収容所での生活が思春期の子どもたちの目を通して語られる。チフスやSSの襲撃などの恐怖にさらされ、目を覆いたくなるシーンを多く目撃した子どもたちが淡々と語る。生存できたもの、犠牲となったもの、どの子どもたちも必死に生きていた様子が伝わってくる。文章の途中で途切れてしまった日記に胸が詰まった。2012/10/11

はの

4
『アンネの日記』は読んでいて、他の子どものものも読んでみたいと思い、手にとった。その感情は、多分『アンネの日記』を読んでから、ホロコーストについてはもう読んだからいいやと思い、これ関連の本を避けていた自分が、ホロコーストに襲われた子どもはアンネだけではないんだ、というごく当たり前なことをこの本の題名を見て、気づいて生じだからだと思う。読むと、理不尽さ、不安、希望を失わない姿、家族との別れなどの感情が、生命を担保にして(日記を書いているのを知られても、死)書く子どもの言葉から果てしなく強く伝わってくる本2013/10/02

なめこ

3
アンネの日記以外でホロコーストに遭遇した子どもの手記を読んだのははじめて。というか見かけない。『ぼくはこんなけちな印なんか気にしない。この印が全てのドイツ人にとって恥ずべき印となればいい』という言葉が心に残った。どの子も驚くほど聡明で冷静。そしてシリアの現状のことを思った。2016/12/27

かしこ

1
最初の日記はとても迫力があった。なんて恐ろしいものを見てきたんだろ。それをそのまま日記に書いている。日記は残されているけれど、戦争を生き延びることができなかった子供たちが多いことが本当に悲しい。2019/07/25

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