地球人ライブラリー<br> 宇宙人フライデー

地球人ライブラリー
宇宙人フライデー

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784092510241
  • NDC分類 933
  • Cコード C0395

出版社内容情報

豪州の砂漠から発射された実験ロケットM76。航行中に事故を起こし不時着した火星は、酸素の含有量は地球の1%。一人懸命に生きぬく乗組員の前に、ある日巨大な生物が出現。

目次 1 金属の棺桶 2 不毛の砂漠 3 優先種 4 発光 5 甘美な結晶 6 光の言葉 7 帰還 解説 リスト・オブ・ブックス

内容説明

水は、酸素は、食料は。実験ロケットが火星に不時着し、乗組員の男ひとりだけが生き残った。不毛の砂漠で生き抜くために、勇気と英知を振り絞る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きゅー

12
ロケットが火星に向かって飛び立った。7人が搭乗していたが、事故により燃料点火技師ゴードンのみが生き残る。生き延びるためにロケットの故障部品を使って生活道具を作製する前半と、生命の進化の道筋について考えをめぐらす後半の対比が面白い。味付け的に異星間の進化について語られるのではなく、むしろそこを主眼として物語が構築されている。『ロビンソン・クルーソー』の登場人物フライデーの名を冠している本作では、ロビンソンであろうとするゴードンが結果としてフライデーとして自然の前にひれ伏す。単純な冒険物語とはひと味違う作品。2017/06/05

たみ

12
火星版ロビンソン・クルーソー。実験ロケットの事故で、火星で1人で生き延びなくてはならなくなった「わたし」の物語。1人になるまで(火星に到着するまで)の前置きがものすご~く長くてサバイバル描写がちょびっとだったらどうしよう、とか、一人称小説だから主人公が正気かどうかわからんなあ、とか、色々と読む前は不安だったのですが杞憂でした。冒頭数十ページでサバイバル開始!主人公めっちゃ正気!おもしろかった。技術を駆使して生き延びる描写にワクワクさせておいて、価値観を壊されるという…、なんてこった。2015/06/27

がんぞ

2
着々拡張し北アメリカ大陸温帯をドメインとした合衆国のpop-cultureの至極(人類や地球や太陽系の運命について考察)がアメリカSF(ことわらない限りSFといえばアメリカ)がインディアンをジェノサイドして建国した歴史をわからないように再演して描くに対して(「SFは未来を描くと見せかけて過去を書く」by平岡正明)、長年の植民地経営のノウハウがある英国のSFは「エイリアンとは戦うよりも対話するのを重視している(byオールディス)」以上前置。火星で離陸不能になった主人公の前に理解不能な知的らしい生物出現…

mond_bar

0
『火星産の蜜のことを思いだした。たくさん持ち込んであるので、まず少量を沸騰させてみた。/香草を煎じたような香りだった。しかし、たちまち心があらぬほうへ飛んでいってしまう香りでもあった。/たとえていえば、いちばん近いのは上等の酒で、ベネディクトンあたりのタイプだ。/アルコールではなかったが、しかし三滴ですでに意識が怪しくなって、酔っぱらった気分になった。もう一滴、舌にたらすと、泥酔したように判断がおそろしく歪むのがわかった。』(P94~95) 火星の危険な芳香。これもまた垂涎ものである。2013/05/11

pepe

0
20年前に買って、途中から未読だった本。火星に不時着し、奇跡的に生存した主人公が未知の生命体と対話に成功する。人間の価値観や目的そのものに疑問をもつ生命体。文明や高度、知性、平和、協調といった人間にとって、よいとされてきた考え方や価値に対して、大きな疑問を投げかける。この世に生まれた生命体としてなぜこうも苦闘して生きなければならないのか?そして、戦争もやめず、人がどう進化したかもはっきりしていない段階で宇宙を探査する人間の欲望の深さを思い、人類種の繁栄ピークはもう過ぎたのだと実感させされる。2021/02/22

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