出版社内容情報
『昴』愛蔵文庫版、待望の第2集
新人ダンサーの登竜門として最も有名な「ローザンヌ国際バレエコンクール」に向けて、元ボリショイ・バレエの英雄である“ワーニャ”こと、イワン・ゴーリキーの厳しい指導を受けるすばる。連日繰り返される過酷なレッスンのなかで、すばるは「身体中の細胞が、踊ることだけに集中している」という境地に達する。そして、ついに始まったコンクール本番。すばるは、真奈や多香子とともに順当に決選進出するが、すばるの「バレエの師」五十鈴が危篤状態にあることを知って…
【編集担当からのおすすめ情報】
各国から稀有な才能が集まる国際コンクール。一般には窺い知ることのできないその舞台裏を、取材に基づいた臨場感で描いた「ローザンヌ」編前半収録です。ここまでリアル、かつドラマチックなバレエ・舞台漫画は…ちょっと他に類を見ませんよ!I
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
空のかなた
20
ローザンヌも知らなかった昴。踊る(=バレエ)こと以外は全て捨てて、それだけで生きていくと腹が決まった昴が家族に対して、特に和真が死んだのはおまえのせいだと、ずっと冷たい眼で昴を突き放してきた母親に向かって「プロのダンサーになる、和真の代わりにはならない」と意志を示すシーンが好き。踊ると生きるが同義語で、それ以外は何もいらないという程、ギリギリで生きている昴のもつ危うさに不安になる。昴の描かれ方は芸術家ではなくアスリート、修行僧に近いと思う。2022/07/07
タクミ
0
私、この作品で一番好きなのは真奈ちゃんかもしれない…。途中バレエから離れてヒップホップのバトル展開に持って行ったのは目新しくてぐいぐい読んだ。しかし早くもローザンヌ…展開が鬼のように早いわ。そして知らなかったローザンヌの裏側みたいなものが読めてそれだけでワクワクする2016/03/21
きなこチロル
0
すばるが踊るバレエに様々な変化が。悲壮感、楽しさ。ローザンヌという舞台ははるかに上なんだな…でも最近では日本人3人が上位入っていたよね。クラシックやコンテンポラリー。最後にいいとこで終わってる!どうなるか?2014/10/05
nadaha
0
本当にすごい面白い。すばるちゃんが色んな所で疎まれて、傷つけられて、バレエしか頼るものが無くなって退路を失っていく姿。人生の他の要素をガンガン削って打ち込んで、それが鬼気迫る演技となって周りに評価させるに至る。すごい好きな流れだ。一条ゆかりの「プライド」とかもそうだけど、恵まれて育ったエリートよりも何もかも失ってきてもうそれしかよすがの無い人のが見ていて気持ちいいですよね。踊ってるシーンの躍動感あふれる描写がすごく良い。曽田先生はすごいなぁ。すばるちゃんすげーかわいいし。2013/07/22
D
0
コールドバレエ編からローザンヌ編に突入していきます。1巻のような悲壮な感じはなくなったものの、まだまだすばるの目指すゴールは遠いようですね。ローザンヌがスタート地点だなんてバレエの世界って本当にヨーロッパの人中心に回ってるんですね。とにかく、続きが楽しみ。2013/02/22