出版社内容情報
▼第19話/3年間の奇跡▼第20話/山岳の50人▼第21話/北に生まれ南に死ぬ▼第22話/絶望の度合い▼第23話/追憶の林邑国(チャンハ)▼第24話/再会▼アオザイ通信▼もしベトナムに核が落ちたら
●主な登場人物/ヒカル・ミナミ(米陸軍機関誌「星条旗新聞」特派員カメラマン。日系米国人)、“彼女”(ヒカルが出逢った謎の戦闘美少女。口ぐせは「ンクク」)
●あらすじ/イアドラン渓谷の戦いがひとまず持ち越され、一週間の休暇許可をもらいサイゴンへと戻ってきたヒカルは、米兵向け商売の成功で、いつの間にかお店を巨大化させたニューと再会する。一方、ニューの兄・バオは、相変わらず人をだまして小金を稼ぐ生活を続けていた。だがそんなある日…?(第19話)
●本巻の特徴/ヤーボ大佐により特殊部隊として訓練された50人の山岳民族VS姫! 抱え込んだ絶望の深さがモノを言う!? アッテンボロー作戦、開始!!
●その他の登場人物/おばあちゃん(“彼女”を「プランセス(=お姫様)」と呼び、レッスンをつける。口ぐせは「だど」)ティム・ローレンス(陸軍特殊部隊「グリーンベレー」所属。金髪の美少年)、ヤーボ大佐(陸軍特殊部隊第5グループを率い、ティムに“彼女”捜索を命じる)、おばあちゃん(“彼女”をプランセス=お姫様と呼び、レッスンをつける)、バオ(サイゴン市民、妹思いな不良少年。誤爆により両親が死亡)、ニュー(バオの妹。バオが爆発テロで得たお金を元手に米兵むけのハンバーガー・ショップ企業を起業、大成功)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
神太郎
27
物語をかき乱しそうな人が意外とあっさりと退場する。これが正に戦争ってものなのかもしれない。少数民族により構成される山岳の50人。ベトナムが勝とうが負けようが彼らには正直メリットはない。だからこそ、少数民族の意地が何とも言えない。感情を上手くアメリカが利用した。なかなかえぐいやり方をさらりと書いてくる。そして、あっさりと死んでいく人たち。ティムもまた一皮むけて戻ってきた。なんか、ヤーボ大佐に……似てきてないかい??2020/08/12
眠る山猫屋
16
アッテンボロー作戦(大規模空爆)の下で行われる、山岳の50人(少数民族による特殊部隊)部隊vs智将ディン将軍。虐げられ続けたララたち兄弟を止めるのは、絶望の外側で育まれたプリンセス。やっぱり「ンクク」以外のセリフなし(笑) 大局の下では小さく見える闘いが続くけれど、これがベトナムの泥沼化(アメリカから見ての)の要因なのか。それにしてもヒカル、完全に傍観者だね!2017/04/07
多田幾多
15
「きもちイイだろ?お前の絶望…」今回は少数民族にして主人公「だった」山岳民族。ヒカルの「久しぶりの、戦争だぁ~い」という言葉は完全にアレですね、彼はもう駄目になってしまったんですね…。まあ、戦争といういつ死ぬか分からない状況+化け物クラスの奴らに囲まれてたらそうなるカモねw山岳民族という少数民族であり迫害され未来が無い奴らが見いだしたのは、戦争。戦争でどっちが勝とうが彼らには救いは無いのは分かるのだが。戦争によって彼らは輝いて見える気がする。うーん、たしかに、時代が時代なら、ララは王子様だね2014/04/10
流之助
11
抑えた表現。他人事のような人の大量死。2020/02/10
Not1But4
5
お姫さま以外にもベトコン側に手練の女の子いたんだね。それが黒い三連華ってのはまあパロディとして。今巻もまたたくさんの人が無残に死ぬけどこの絵だから見てられる。表紙絵のララは気取ってるけどそういう死は選べるわけでもなく、戦争ではみんな不本意に死に、生きる。ということが描かれている。2011/02/18
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- 和書
- 山ぎは少し明かりて