出版社内容情報
チームリアル[チームリアル]
著・文・その他
内容説明
東京パラリンピックで史上初の銀メダルを獲得した車いすバスケ男子日本代表。“闘魂ニッポン”。敗戦に敗戦を重ねて、日本選手たちは何を想い、何と闘ってきたのか?フィジカルが違う、バスケ文化が違うと言われてきた日本選手たちが世界と並ぶまでになったきっかけは何か?その銀メダルへの軌跡に20年以上に亘って追い続けてきた『リアル』取材チームが迫る。写真家・細野晋司による秘蔵カットとあわせ、チームリアルにしか描けない、車いすバスケの「リアル」がここに!
目次
第1章 ダブルエース―藤本怜央と香西宏昭
第2章 Jキャンプ―始まりの朝
第3章 井上雄彦と及川晋平―ロングトーク 前編
第4章 世界への扉―日進月歩
第5章 証言―プロフェッショナルな人々
第6章 決戦―対アメリカ戦の真実
第7章 井上雄彦と及川晋平―ロングトーク 後編
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あきぽん
49
私はアメリカとの決勝戦は閉会式ボランティアのためリアタイでは見れなかったのですが、イギリスとの準決勝で腰が抜けそうなほど感動しました。及川晋前HC、藤本玲央選手、香西宏昭選手を中心に、銀メダルまでの20年の道のりを詳細に描いてあります。そして及川氏と井上雄彦氏の対談もたっぷり収録。決勝戦終了後の井上氏のtweet(車椅子と富士山の絵に一言「素晴らしかった」)は忘れられません。2022/08/30
Roko
28
バスケの技術も、食生活も、医療も、心のケアも、すべてが大事なのです。ですから、そのすべてにプロの力が必要なのです。選手たちの周りの人たちもチームなのです。 車椅子バスケットボールを描いた「リアル」の作者、井上雄彦氏と及川晋平氏の対談を読みたくてこの本を手に取ったのですが、それ以上に、いろんな人たちの証言が実に面白い本でした。2022/10/20
さやなか
19
こういう実録物を初めて読んだが、…マジ泣ける。2000年のシドニーパラリンピックから2021年の東京パラリンピックまでの男子車イスバスケの記録と実態を追いかけ、こうして文章に起こして、ここまで感動できる本にするなんて、なかなかないよ…と鼻をぐずぐずさせながら思った。並々ならぬ努力や葛藤やぶつかる壁に、選手達やコーチや監督ももちろん、メンタル面や栄養面、技術向上の為に集ったサポーター陣が一丸となって乗り越え、挑んだ東京パラリンピックの結果が銀メダルなのだ。感動をありがとう。2022/09/24
Yuka
3
ただただ圧倒された。決勝の舞台を戦うまでに車いすバスケ日本代表が作り上げてきたものが凄すぎた。 Jキャンプに始まり、細胞から作り変える栄養学、褥瘡合宿、シュートコーチにメンタルコーチ。全て仮説があって目標があって、それを叶えるためにHC自ら関係者を巻き込みまとめ上げていく力が、すごい。 HCってこんなことまで考えてチームを作るのか…!!指導者の頭の中を知ってものすごくワクワクした。 この本を選手やスタッフが読んだら見方が何か変わるんじゃないかなとか。2023/01/01
大統領
2
良い土壌の上には良い作物しか育たない。選手や監督たちの努力もそうだけどそれを支えたメンタルコーチやメカニック、栄養士などのスタッフたちの働きが銀メダルへと繋がった。Jキャンプなどメダルを取る20年前から世界を見据えた動きがあった。大事なのは長い目で見ること。健常者バスケも各チームユースチームが整えられて素晴らしい才能を持った選手たちが出てきている。これからの活躍に期待したい。2022/10/10