出版社内容情報
王も王妃も、泣き笑い、苦しみながら生き抜いた。ルードヴィヒ二世、カルロス四世、アレクサンドル三世妃マリアなど、ヨーロッパの王と王妃の波瀾万丈の人生を、絵画や写真とともに辿る歴史読み物第2弾。
内容説明
彼らには許されなかった。平穏な日々も、愛も、死も…。人気シリーズ『怖い絵』『名画の謎』の著者が、ルートヴィヒ二世ほか、王族たちの壮絶な人生を辿る好評歴史読み物第2弾。図版多数掲載!
目次
第1章 ルートヴィヒ二世
第2章 アレクサンドル三世妃マリア
第3章 カルロス四世
第4章 カロリーネ・マティルデ
著者等紹介
中野京子[ナカノキョウコ]
作家・ドイツ文学者。西洋の歴史や芸術に関する広範な知識をもとに、美術エッセイや歴史書などの執筆、講演を精力的にこなしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
K’s本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
118
4人の王様や王妃を扱っていて作者の得意な分野の甲斐があるいは写真などを駆使して楽しい物語風にまとめられています。私はやはりルードヴィッヒ二世が楽しめました。もともとさまざまなところで読んできたせいもありますが、実際にノイシュヴァンシュタイン城、リンダーホーフのお城にいったこともあるのでなつかしく読みました。他の3人についても知らないことが多く参考になりました。2018/02/13
みっちゃん
103
中野京子さんの著作は、どれを読んでもわかりやすくて面白い。ヨーロッパの王室はお互いに姻戚関係で、複雑に入り組んでいるんだなあ、と改めて驚かされた。英王ジョージ3世の妹で、デンマークの王妃になったカロリーネ・マティルデの章が初めて知った話だったので、一番興味深かった。僅か23年の生涯の何とドラマティックなことであろうか。2016/03/11
キムチ
51
1巻に続き、期待にたがわぬ面白さ。惑溺の読書だった。1巻と同様に筆者が力を入れるのは装丁の一族だろう。そうするとゴヤが描くスペイン、カルロス4世の在り様は欧州宮廷が当然の如くに繰り広げた近親婚の濃縮図と言えなくもない~伯父・姪婚。今回、非常に面白いのは権力者と画家。初めて絵画に触れた時は考えもしなかった当然といえば当然の現実論理。ヴァンダイク・ベラスケス、そしてゴヤ。彼の権力志向はつとに有名だが、想像を遥かに超えたそれと「他人を見下す人間性の厭らしさ」をカンバスの向こうに見得る透徹した眼光そして絵筆は凄い2017/02/28
tama
46
図書館本 新刊案内で p13青いヴィッテルスバッハを髪にかざされたぺこちゃん、似合ってるよ!「ルートヴィヒⅡとヴァーグナーはどちらも物凄い浪費家だったがおかげで今ウィーンもミュンヘンも世界中から観光客を集め、国を潤わせている」「美男がお妃さまの愛人になると昇進は物凄く速い。近衛兵が、見初められて二年後に宰相!」「カルロスⅣ世は政治は丸投げでひたすら狩好きなお気楽王様。歴史から忘れられる存在だが亡命後も当時としては長生きし生活も困窮しなかった」ひょっとして今の私はミニサイズのカルロス4世になりつつある!?2016/01/19
sofia
45
「1」を読んでからだいぶたつ。家系図にしおりを挟んで戻って確認しては読み進めるの繰り返しだが、王と王妃の残酷で悲しい歴史物語はおもしろい。4物語がすべてすごいが、表紙の絵のスペインの話は印象的であった。中野京子さんの絵画とその奥にある歴史の話はやはりいいなあ。2020/01/23