出版社内容情報
殺し屋と名乗る男は、バーで酩酊状態だった。そこにとある美女があらわれ、彼を屋敷に連れていくが……傑作ユーモアミステリー!
内容説明
毎夜酒場で泥酔する「元・殺し屋」が目を覚ましたのは、捨てたはずの実の娘の屋敷だった。戸惑いつつも再会を喜ぶ男だが、別れた妻は既に病で亡くなり、娘はなんと夫を殺されて若き未亡人になっていた。さらに、男の元へ謎の少年から殺人の依頼が舞い込んでくる。一連の事件の裏には、かつての仲間の影が―!?表題作ほか「パパは放火魔」を収録。
著者等紹介
赤川次郎[アカガワジロウ]
1948年福岡県生まれ。76年『幽霊列車』で第15回オール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。80年『悪妻に捧げるレクイエム』で第7回角川小説賞を受賞。2006年、第9回日本ミステリー文学大賞、16年『東京零年』で第50回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Junichi Yamaguchi
37
『俺はな、最高の殺し屋だった』… とっても、久しぶりの次郎さん。中編2作品収録。 それぞれに、とても哀しい歌が流れる表題作と、やるせなさすら感じた作品。 少し積読を消費できたら、個人的な次郎さん祭を開催してみようかな。。2018/01/21
coco夏ko10角
28
『哀しい殺し屋の歌』主人公は60歳過ぎの元殺し屋。いつもよりハードボイルド。お手伝いのハナ子さんがなんだかいいキャラしてる。 『パパは放火魔』ある日デパートでボヤ騒ぎが。そこからのドタバタ。2019/05/04
小梅さん。
13
1990年刊のものが新たに文庫になるなんてさすが赤川氏。 私が読み始めてからでも、かれこれ30年? 大好きだなぁ。 表題作の殺し屋杉山が魅力的。殺し屋なんだから悪人には違いないのだろうけど。 年はとっても、衰えてはいないのがかっこいい。 「パパは放火魔」の則子と久仁子の少女コンビも可愛らしい。 犯罪はおきてしまっても、心底悪い人はいない。 だから赤川作品は安心して読める。2018/03/23
シーラ
3
久しぶりの赤川次郎さん。軽妙で優しい文章、そして優しいお話。バーで呑んだくれてバーテンダーにあしらわれてる元殺し屋。でもちゃんとハードボイルド。楽しい娯楽。高速で読めてしまうのが難(笑)三毛猫ホームズを読み漁っていた頃を思い出しました。2020/05/07
リリパス
3
殺し屋が主人公のお話と、デパートに勤務する父と専業主婦の母がいる中学生の女の子が主人公のお話の、2つが入っています。2つとも、面白いお話でした。2017/12/30