内容説明
『万葉集』の「目録」に「古今相聞往来歌類」と称する巻十一と巻十二とを収録。「柿本人麻呂歌集」を先立て、次に作者不明の歌を「正述心緒」「寄物陳思」などの歌体で分類するこの二巻は、多彩な表現で万葉びとの愛情生活を描きだしている。「正述心緒」には「女の歌+男の歌」の群をいくつか繰り返すという配列がとられ、「寄物陳思」は詠み込む「物」ごとに集められている。
目次
万葉集巻第十一(旋頭歌;正述心緒;寄物陳思;問答;正述心緒 ほか)
万葉集巻第十二(正述心緒;寄物陳思;正述心緒;寄物陳思;問答歌 ほか)
著者等紹介
伊藤博[イトウハク]
1925~2003。長野県生まれ。1952年、京都大学文学部卒業。文学博士。筑波大学教授、共立女子大学教授などを歴任。万葉学会代表を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MrO
3
この夏の公開講座の準備で読んだ。一首の後ろに広がる世界を描き出していて、この濃度で4500首を読み通した伊藤博さんの偉業はもっと評価されるべき。三部作の頃から、ずっと尊敬してました。2012/07/12
KAZOO
2
伊藤先生の釈注は非常にわかりやすく、読めます。万葉集についてはもう何回も読んでいるのですが、純文学的な観点から通読しているのはこの伊藤先生のものが初めてです。それだけ理解しやすいと思います。今までは犬養先生や橋本さんの旅や史跡と一緒に書かれているものを中心に読んでいたので、硬いかなと思われましたがそのようなことはありませんでした。2014/04/23
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