集英社文庫<br> 絢爛たる暗号―百人一首の謎を解く

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集英社文庫
絢爛たる暗号―百人一首の謎を解く

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  • サイズ 文庫判/ページ数 349p
  • 商品コード 9784087491753
  • NDC分類 911.147
  • Cコード C0192

内容説明

鎌倉時代、歌人藤原定家が撰んだとされる『百人一首』―、だが何故、類似の句が多く、また秀作に混り愚作・駄作が撰ばれ、そして何故“百首”なのだろうか。著者の素朴な疑問は、前人未踏の謎に挑戦、緻密に大胆にミステリー・タッチで核心に迫る。

目次

序章 謎の歌集『百人一首』
第1章 こわされた壺
第2章 同じ語句よく似た歌
第3章 言語遊戯としての和歌
第4章 つながりあう百首
第5章 流されびとの歌集
第6章 定家と後鳥羽院
第7章 もう一つの謎『百人秀歌』
第8章 配列を復元する
第9章 秘めたる恋・式子内親王
第10章 絢爛たる暗号
終章 不思議の国の定家

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takaC

45
やっぱりこれじゃないと物足りないな。昨日読んだ『百人一首の呪』はこれのパクリじゃないかと思うのだが・・・2014/03/05

メタボン

30
☆☆☆☆☆ 後鳥羽上皇の隠岐への配流、式子内親王のしのぶ恋、藤原定家が仕組んだ暗号をあぶりだすスリリングなミステリー。百人一首になぜ共通する似たような歌が多いのか、それを着眼点として、色紙に和歌をしたためて、パズルのように配置することから、定家の選歌の真意に迫っていく。何十年ぶりかに再読し、当時よりも京都の地理、歴史に対する知識が増えていることもあって、より深い読書となった。2018/02/19

LUNE MER

14
「田辺聖子の小倉百人一首」「QED百人一首の呪」でも言及されていた本書。あの百首はどのような意図で選ばれたのか?後鳥羽上皇、式子内親王の二人への思いを百人一首に定家が隠した秘密を緻密な分析により推理した著者のセンスと執念に脱帽。結論を信じるか否かは個人で判断するとしても、その論証のために語られる膨大な情報がそれだけでも知的好奇心を満たされるものばかり。和歌の技法、和歌の配列の秘密、定家周辺の人間関係と時代背景。たとえ結論に否定的であってもこれらに目を通すだけでも充分お釣りがくる濃密な内容。2022/09/24

りー

14
和歌の素養が無く、百首を全て覚えているわけでも無いので、歯痒い思いで読了。論そのものは素人にも分かるように親切に書かれていました。別の意味をもってつながり、印象を変えていく歌に、ひらすら驚嘆。言葉の持つ深い力に打ちのめされます。読み手の立場や何をどこまで知っているかで見える景色が全く変わってしまう魔術のような和歌の世界。曼陀羅や魔方陣を連想しました。魔術師定家にとって、魔術を知らぬ者はきっと違う次元の住人だったでしょう。彼にとって武士や庶民がどんな存在だったのか、膚で感じた気持ちにもなりました。2019/08/16

ムカルナス

13
百人一首には何故似たような歌や表現が多いのかという疑問から、百人一首は後鳥羽上皇と式子内親王への思いを表現するためにクロスワードのように歌を組み合わせた歌集であるという結論に至る。現代では有名な歌人の藤原定家も不遇の時代があったこと、後鳥羽上皇や式子内親王との交流、歌に隠されたキーワードや歌の連鎖の読み解きは興味深く面白い。しかし、後に後鳥羽と衝突し疎遠になった定家が何故、百人一首を編纂し、かつ歌に託した思いを巧妙に隠さねばならなかったかについては説得力不足のような気がする。2018/02/13

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