内容説明
妻に不倫の恋をさせ、それを材料に、同時進行で作品を書こうともくろんだ流行作家。この「仕組まれた恋」を発端に、不気味な連続殺人がはじまる…。いつのまにか現実と物語との境界がうすれ、この世の裏側(ネガティヴ)の世界が現実にまぎれこんでくる―底知れない怖さを描く、異色のサスペンス長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
83
本格長編小説になりそうな話。主人公は作家。 作品の世界と現実の世界が入れ替わりそうになる。 フンケの「魔法の声」「魔法の文字」と雰囲気が似ている。 残念なのは,結末が中途半端に感じた。 「裏の世界」がどうして生まれたのか。裏をネガティブと呼ぶ。 誰が裏の世界からきたのか。 どうやっておわったのか。 読解力が足りないのか。 分からないところが多い。 半分以上が未解決だと感じてしまった。 作り直したい気分になる。解説:新保博久2011/02/22
いろは
18
赤川次郎の名を聞く事が多かったし、自分はネガティヴだから笑、初赤川次郎として読んでみました。驚きでした。推理小説にも関わらず、文体がとてもすっきりしていて、登場人物の動向、思惑が読み取りやすかったです。最初読んだときは、ペロッと200ページほど読めてしまいました。さすがはかつての大人気作家です。タイトルが「ネガティヴ」という事なんですが、その意味はこの作品では『この世の裏側』となっていますが、人間の裏側としてもあり得るじゃないかと思いました。それにしても、一番に思ったのは僚子とエリの恋の盲目っぷりでした。2017/08/15
鍵ちゃん
10
妻に不倫の恋をさせ、それを材料に同時進行で作品を書こうともくろんだ流行作家。この「仕組まれた恋亅を発端に、不気味な連続殺人がはじまる…。いつのまにか現実と物語との境界が薄れ、この世の裏側(ネガティヴ)の世界が現実にまぎれこんでくる。底知れない怖さを描く。2021/03/20
雨巫女。
3
《同僚-蔵書》作家が、小説のために自分の妻を不倫させようと罠にかけようとするなんて、酷い。でも、それからは、まさかの展開が…。2013/10/13
シルビア
3
ミステリーかと思ったらファンタジーだった2013/06/18