内容説明
人間は「病」を内に抱えて生きており、老いや死から逃れるすべはない。気持よく生きて死ぬには、どうすれば良いのか―。健康幻想を排すること、心と体のコミュニケーションを大切にすること、ちょうど良い加減を見つけること…著者が実感し、実践してきたことを、わかりやすく率直に綴った現代人必読の人生哲学。
目次
第1章 自分にこだわる
第2章 からだと心のあいだには
第3章 悲しみの効用
第4章 あきらめる人間
第5章 身を守るために
第6章 人間か病気か
第7章 足の裏の秘密
第8章 頭痛からの警告
第9章 患者と医師の関係
第10章 健康幻想を排す
第11章 ネガティヴ・シンキング
第12章 歌いながら夜を
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なお
5
五木さん2作目。 相変わらず力が抜けるような内容。 病気になったり老いることは、人間はデフォルトで持って産まれてくるので戦おうとせず、うまく付き合いながら生きる。死ぬ時は死ぬ。 そういう肩肘をはらない死生観に憧れる。2021/04/08
y_u
5
五木さんの独特の健康方法も紹介を交えながら、こころとからだの接し方について、全12章の構成で書かれている。こころの部分では、大いに悲しめと述べている。現代では、泣くことや喜ぶことを全面的に出すことを情緒的なものとして排除する傾向にある。しかし、論理だけで生きることはできない。むしろ情緒的な感情こそ人間性そのものであると筆者は言う。また、筆者は病院に行かないことでも有名である。からだの声を聴けば近代医学に頼らすとも長生きできると言う。現代の論理や科学を越えて、感受性や直観を鍛えることの大切さを説く。2014/10/05
さくら
2
1998年新刊で購入、再読。 病院に行かずして自力で病気を治している五木様。 心と体のコミニュケーションをとるのが大事で、上手に病気と付き合っているそう。。 腰痛も偏頭痛も小さな不調も見逃さず自分の体や心から発せられるSOSの前兆を感じ取って早めに対処するのだと言う。 大学のゼミのレポートで五木様の事を書いた時に歯磨きは絶対にしないでリンゴを齧るって知って、その頃は「作家だから変わってる」と思っただけ。 でも、今の自分には五木様の仰っている事がよくわかります!! 2017/01/11
uenos
2
裏表紙の「現代人必読の人生哲学」に惹かれて思わず買ってしまった。この本はエッセイで、読んでいて「あー、五木さんだ」と感じさせる文章だ。ちょっと心がいやされた感じになった。2010/10/25
難波猛
1
・ポジティブではない人生観を味わえる本 「生老病死をあきらめる」 「頭痛や病気は体のアラーム。無理に抑えようとせず、警告に耳を傾ける」 「人間は生まれながら死のキャリア。死へ歩むことを受け入れる」 2020/12/14