出版社内容情報
トップレス・バーで働く美人の真知子と遊び人のカズさんが、夜となく昼となくくり広げる愛欲の日々…。新しい愛の形を必死に生きる男と女の運命を鮮烈な感性でとらえた長編。(解説・四方田犬彦)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
465
安っぽいメロドラマになりがちなモチーフだが、中上さんが書くと純文学風味がまぶされた…のか。わたしとは棲む世界の違う主人公ふたり。ところどころ理解できない行動を取るのと、ちょっとそこはないんじゃない?と無理っぽいところもあり、なかなかのめり込めなかった。映画になりそうな、と思ったら案の定。カズさんはわたしは竹野内豊で読んだ(笑)2023/01/04
井蛙
7
『地の果て 至上の時』を書いた中上健次isどこ…?(涙) これは誰が何と言おうとメロドラマで、『椿姫』のような先行作品に対する両義的な態度が云々カンヌンと解説には書いていたけど、『椿姫』自体我慢ならないメロドラマなんだからどうしようもない。それにメロドラマにはメロドラマの文体というのがあるはずだけど、中上の無骨な文体(僕は言うほど中上が豊かな語彙や優れた言語感覚を持ってるとは思わないんだが)は女の心理を浮き上がらせるにはいささかアクが強すぎる。ただまあタイトルの説得的な出し方だけは他の作品同様とても良い。2019/10/25
那由多
6
辛口ごめんなさい。中上作品の中でも駄作だと思ってます。
saeta
5
これの前に読了した未完の大作「異族」が素晴らしかったので、続けて著者最後の完成作を読了。予想以上にメロドラマで、中上に求めているのはこれじゃないよと途中放り出しそうではあったが、何とか最後まで読み通せた。正直これなら「讃歌」の続編を仕上げて欲しかった。どうやら映画版もあるようだが、確かに映画にし易い題材だと思う。2025/06/20
なつこ
5
男と女、五分と五分。 主語がわかりにくい文章だった。官能的かと思えば叙情的な内容。2017/06/19
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