出版社内容情報
会心のサスペンス長編
南海の孤島・青國島に41歳の元刑事、高州がやってきた。司法機関がないこの島での治安維持に当たる保安官として。が、老人の転落死に疑問を抱いたことから、平和な島の暮しは一変し…。第17回柴田錬三郎賞受賞作。
内容説明
絶海の孤島・青國島。小笠原諸島のさらにその先、のどかな南の島に、ひとりの男がやってきた。元警視庁の刑事・高州康彦、41歳。司法機関がないこの島での治安維持に当たる「保安官」として。着任早々、海に転落して死んでいる老人が発見された。泥酔した上での事故死と考えられたが、疑念を抱く高州は、島独特の習わしに翻弄されながら、その真相を追う。会心の第17回柴田錬三郎賞受賞作。
著者等紹介
大沢在昌[オオサワアリマサ]
1956年名古屋生まれ。79年『感傷の街角』で第1回小説推理新人賞、91年『新宿鮫』で第12回吉川英治文学新人賞、第44回日本推理作家協会賞、93年『新宿鮫無間人形』で第110回直木賞、2004年『パンドラ・アイランド』で第17回柴田錬三郎賞を受賞。10年第14回日本ミステリ文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
305
『砂の狩人』から2,3年は若返ったような意欲的な先品が多い印象の大沢在昌氏。コレもその一冊。孤島ミステリは一つのジャンルといえるほどミステリでは多様されているが、ハードボイルドとの融合は新鮮。保安官という設定も良く考えたなと思う。島の怪しい雰囲気は満点のまま、事故なのか事件なのかよくわからない小粒な騒動がしばらく続く。単調には感じず、むしろ一人称の効果がここで発揮され、高洲の目線にリンクして島内の空気感を味わえる。地区ごとの派閥意識みたいなものも、こういうところなら当然こうなるだろうなという上手い描き方。2019/12/04
きょちょ
22
柴田錬三郎賞受賞作。 小笠原諸島の南の南の出来事。 横溝正史のような、おどろおどろしい島・土地ではないけれど、とっても不可解な島の雰囲気。 島は大きく3つに区分され、それぞれ特徴ある住民がいる。 自殺かとも思われる島民の死、掲示板の放火、そんなちょっとしたことからはじまって、いよいよ殺人事件発生。 みんなが怪しくて、一人の犯行とは思えないが、これからどうなるのか。 主人公の元刑事は、大沢の他の作品よりわざと個性を控えているのも下巻どうなるのか気になる。 ★★★★ 2017/01/01
Dai(ダイ)
18
地味だけど面白い。下巻でもう少しは盛り上がるかな?2016/10/18
Book Lover Mr.Garakuta
12
図書館本:自分か、主人公だったらのたれ死にかも。2021/03/21
ダリル
8
小笠原諸島の先の青國島。元刑事の高州は警視庁を辞めて保安官として勤める。のんびり過ごすつもりが、次々と事件が起こり‥はい下巻行きます。2024/09/27