内容説明
十六世紀の大航海時代、キリスト教の世界布教にともない、宣教師が日本にもやってきた。開明的なイエズス会士ヴァリニャーノは、西欧とは異なる高度な文化を日本に認め、時のキリシタン大名に日本人信徒をヨーロッパに派遣する計画をもちかける。後世に名高い「天正少年使節」の四少年(クアトロ・ラガッツィ)である。戦国末期の日本と帝国化する世界との邂逅を東西の史料を駆使し詳細に描く、大佛次郎賞受賞の傑作。
目次
第1章 マカオから大きな船がやってくる(船長アルメイダ;府内の孤児院 ほか)
第2章 われわれは彼らの国に住んでいる(違いがわかる男;ザビエルの失望 ほか)
第3章 信長と世界帝国(血塗られた京都;最初の禁教令は天皇から ほか)
第4章 遥かに海を行く四人の少年(東方三賢王の礼拝;所詮行ってみなければわからない ほか)
著者等紹介
若桑みどり[ワカクワミドリ]
1935年東京生まれ。東京芸術大学美術学部芸術学科専攻科修了。千葉大学名誉教授。1962‐64年イタリア政府給費留学生として、ローマに留学。80年『寓意と象徴の女性像』で第2回サントリー学芸賞、84年『薔薇のイコノロジー』で第35回芸術選奨文部大臣賞、2003年『クアトロ・ラガッツィ』で第31回大佛次郎賞を受賞。専門は西洋美術史。イタリア共和国より功労勲章カヴァリエーレを受章。2007年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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