人生の不思議

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  • サイズ B6判/ページ数 217p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103647058
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

幸福とか安心より、「不思議」に焦点をあわせると、人生が楽になる。夫婦。仕事。老い。病気。死。生きることの豊かさをつづる、心に響くエッセイ42篇。

内容説明

幸福や安心より「不思議」を見つめて生きると人生は味わい深くなる。とりわけ、年をとれば…。こころに響く珠玉のエッセイ集。

目次

差し向かいのとき(「まさか」という坂;差し向かいの孤独 ほか)
遠いが花の香(花よりもなほ上の事;剥落の月光菩薩 ほか)
神は細部に宿る(時間を深く生きる;旅はまだ終わらない ほか)
桜の樹の下には(私の死亡記事;髪の埋葬 ほか)

著者等紹介

立川昭二[タツカワショウジ]
1927年生まれ。早稲田大学文学部史学科卒業。北里大学名誉教授。歴史家。とくに文化史・心性史の視座から生老病死を追究。1980年『歴史紀行・死の風景』でサントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

B-Beat

11
読友さんのおかげで巡り合えた本。著者は生老病死ついて文化的考察を追求した歴史家。本作は2009年に出版された初めてのエッセイ集とのこと。俳句短歌などの短詩型の文学作品及び新聞の歌壇投稿作品さらには小説や小説家本人などを題材にして「夫婦」「老人」「人生」「生死」についての著者の思いが語られる。「まさかという坂」「帰りたい原時間」「私のあの日あの時」「指定席の旅、自由席の旅」読みながら思わず書き留めたりマーカーでなぞりたくなるような著述ばかり。もう少し歳月を経てそんな年齢になった時にまた読み返したい。2013/10/01

キムチ27

11
「老い」は喪失と寂寥感の積み重ねといった心理学的イメージを他律ではなく自律で、自らを豊穣の時へと替えて行く事を綴ってある。 立川氏は藤沢周平、茂吉、聖子どん、吉井勇あたりの心境を好んでいる様子・・私も。 というより、老いの景色はその年齢にならないと見えてこない・・だから私が山登りにのめり込んだのだが。 更に文芸ではなく、市井の人々のつぶやきを好んで掲載してある。弱いところ、恥ずかしいところ、悔やむ事をどっさり心に貯めている普通の人々が却って豊かな人生を送り、より深く命を味わっていると感じたのだろう。 2013/09/11

内緒です

8
図書館本。タイトルに惹かれて借りたものだが、内容は老齢の人の生き方を書いたエッセイです。しかし、昨日読み終えた『蝉しぐれ』の話が出てきてタイムリーだなと嬉しくなったり、戦争を経験した作者の死生観を読めたのはいい読書経験でした。2015/11/24

Christena

8
著者は病気や死についての文化史的考察が専門の歴史学者。人生について、詩歌や小説などを引用し、いろいろな切り口で考察したエッセイ。旅も人生も、直行便の指定席より、自由席で寄り道しながら気の向くほうに歩くのが楽しいという話が印象に残った。あと何年かしたら、もう一度読んでみたい。2014/02/05

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